東北地方が梅雨入り 鹿児島県の奄美地方は梅雨明け 気象台発表
2024年6月23日(日)11時0分 ウェザーニュース
2024/06/23 11:04 ウェザーニュース
今日6月23日(日)、仙台管区気象台は「東北地方が梅雨入りしたとみられる」と発表しました。昨年より14日遅い梅雨入りです。これで本州〜九州の全域が梅雨入りしたことになります。
一方、鹿児島地方気象台は「奄美地方が梅雨明けしたとみられる」と発表しました。昨年より2日早い梅雨明けです。
梅雨前線が北上し本州に接近 奄美からは離れる
今日の東北地方は梅雨前線の接近により雲が広がっていて、南部ほど雨が降っています。一方奄美地方では、梅雨前線が離れて太平洋高気圧に覆われ、晴れや曇りの天気となっています。
気象庁は、この先1週間程度の天気予報を考慮して、梅雨入り/梅雨明けの発表を判断しました。
▼気象庁の発表
東北南部の梅雨入り 仙台管区気象台発表
平年より11日遅く、昨年より14日遅い
東北北部の梅雨入り 仙台管区気象台発表
平年より8日遅く、昨年より14日遅い
奄美地方の梅雨明け 鹿児島地方気象台発表
平年より6日早く、昨年より2日早い
・梅雨入り/梅雨明けには平均的に5日間程度の「移り変わり」の期間があります。
・春から夏にかけての実際の天候経過を考慮した検討の結果、期日が見直しされる場合があります。
奄美 平年より短いが雨の多い梅雨に
奄美では梅雨の期間は平年のおよそ3分の2にあたる33日間(平年値では48日間)の短さでしたが、同期間での降水量は平年よりも多くなったところがほとんどでした。短くメリハリのある梅雨だったといえそうです。徳之島や与論島などでは平年の倍以上の雨が降りました。
降水量 | 平年値 | 平年差 | |
---|---|---|---|
名瀬 | 627.5 mm | 463.7 mm | 135 % |
沖永良部 | 542.0 mm | 343.1 mm | 158 % |
中之島 | 751.0 mm | 719.4 mm | 104 % |
平島 | 498.5 mm | // | |
諏訪之瀬島 | 618.0 mm | // | |
小宝島 | 555.5 mm | // | |
宝島 | 605.5 mm | // | |
笠利 | 659.5 mm | 400.6 mm | 165 % |
喜界島 | 442.0 mm | 340.0 mm | 130 % |
古仁屋 | 643.5 mm | 427.9 mm | 150 % |
天城 | 644.0 mm | 377.2 mm | 171 % |
伊仙 | 790.5 mm | 372.2 mm | 212 % |
与論島 | 642.5 mm | 315.1 mm | 204 % |
この先、本州付近が梅雨前線の影響を受けやすい
東北地方では梅雨前線の影響で曇りや雨の日が多くなる予想です。特に明後日25日(火)にかけては大雨となるおそれがあるため警戒が必要です。7月中旬にかけてはたびたび前線の活動が活発化することも想定されます。本格的な雨の季節への対策を早めに進めるようにしてください。
奄美ではこの先も太平洋高気圧に覆われて晴れる日が多くなります。島嶼部にしては気温がかなり高くなる日が予想されているため、熱中症予防を意識的に行うようにしてください。
各地の梅雨明けは
平年であれば沖縄や奄美では6月後半に、九州〜東北では7月中旬〜下旬に梅雨明けの時期を迎えます。
ウェザーニュースによる今年の梅雨の見通しでは、梅雨明けは全国的に平年並かやや早めと予想しています。7月になると太平洋高気圧が北への張り出しを強め、梅雨前線の停滞する位置は北上し、次第に不明瞭になると予想しています。
2024年 (◊は予想) | 昨年 | 平年 | |
---|---|---|---|
沖縄 | 6月20日頃 | 6月25日頃 | 6月21日頃 |
奄美 | 6月23日頃 | 6月25日頃 | 6月29日頃 |
九州南部 | 7月上旬⬫ | 7月25日頃 | 7月15日頃 |
九州北部 (山口県を含む) | 7月中旬⬫ | 7月25日頃 | 7月19日頃 |
四国 | 7月中旬⬫ | 7月16日頃 | 7月17日頃 |
中国 | 7月中旬⬫ | 7月16日頃 | 7月19日頃 |
近畿 | 7月中旬⬫ | 7月16日頃 | 7月19日頃 |
東海 | 7月中旬⬫ | 7月16日頃 | 7月19日頃 |
関東甲信 | 7月中旬⬫ | 7月22日頃 | 7月19日頃 |
北陸 | 7月中旬⬫ | 7月21日頃 | 7月23日頃 |
東北南部 | 7月中旬⬫ | 7月22日頃 | 7月24日頃 |
東北北部 | 7月中旬⬫ | 7月22日頃 | 7月28日頃 |
梅雨入り・梅雨明けの発表は速報値 秋に見直されることも
梅雨は大雨による災害が発生しやすい時期であり社会的関心が高いことから、気象庁では現在までの天候経過と1週間先までの見通しをもとに、速報的に「梅雨入り」「梅雨明け」の発表を行っています。
あくまで予報を用いた速報であるため、平年値等の統計に用いられる確定値は、実際の天候経過を考慮して秋になってから更新されることがあります。
2022年には梅雨入り・梅雨明けの期日が秋になってから大幅に見直され、20日間以上もの大修正となった地域もありました。今年も、梅雨入り発表後に晴れの日が続いた四国などでは、期日の見直しが行われるかもしれません。
沖縄地方 | 沖縄県 |
奄美地方 | 鹿児島県(奄美市、大島郡、十島村) |
九州南部 | 宮崎県、鹿児島県(薩摩地方、大隅地方、種子島・屋久島地方) |
九州北部地方 | 山口県、福岡県、大分県、佐賀県、長崎県、熊本県 |
四国地方 | 香川県、愛媛県、徳島県、高知県 |
中国地方 | 鳥取県、島根県、岡山県、広島県 |
近畿地方 | 京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、滋賀県、和歌山県 |
東海地方 | 静岡県、岐阜県、三重県、愛知県 |
関東甲信地方 | 東京都、栃木県、群馬県、埼玉県、茨城県、千葉県、神奈川県、長野県、山梨県 |
北陸地方 | 新潟県、富山県、石川県、福井県 |
東北南部 | 山形県、宮城県、福島県 |
東北北部 | 青森県、秋田県、岩手県 |
※北海道は梅雨前線の影響が明瞭にならないため、気象庁の発表対象外です。
写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)