ケースごと冷蔵庫へ直行はNG?気をつけたいサクランボの保存法

2021年6月28日(月)5時0分 ウェザーニュース

2021/06/28 06:07 ウェザーニュース

旬が短く、今が出荷最盛期のサクランボ。店頭にはケースに入った真っ赤なサクランボが並んでいます。実はこのサクランボ、日持ちがしにくい果物の代表とも言われ、その昔は産地で消費されることがほとんどだったと言います。
そこで、鮮度をキープするのが難しいサクランボの上手な保存法と食べ方について、山形県のフルーツ農家、後藤広美さんに伺いました。

枝から離れた瞬間に劣化が始まる

「サクランボは温度変化や衝撃に弱く、非常にデリケートな果物です。収穫するとすぐに劣化が始まり、賞味期限は収穫後大体3日前後と言われています。ただ、賞味期限は品種によっても異なり、今が最盛期の『佐藤錦』は日持ちが悪く、これから出てくる『紅秀峰』は比較的日持ちが良い品種です。しかし『紅秀峰』でもそれほど賞味期限が長いわけではありませんから、とにかく早く食べるのが一番です」(後藤さん)
でも、いつもすぐに食べきれるわけではありません。そんな時の上手な保存法はあるのでしょうか。

温度や湿度の変化に弱いサクランボ

買ってきたときのケース、もしくは保存容器などに移して、そのまま冷蔵保存している人も多いのですが、実はNGのようです。
「サクランボは温度や湿度の変化に非常に弱い果物なので、保存する際は、なるべく温度や湿度の変化がないようにします。そのため、店頭で常温販売されていたものを、そのまま冷蔵庫に入れるのは避けてください。必ずケースや箱から出して、キッチンぺーパーなどでくるんでから保存容器に移しましょう。その上で、冷房などの冷風が当たらない、室内の冷暗所で保存するのが理想です。
また、冷蔵便などで届いたものは、同様にキッチンペーパーなどで包んでから冷蔵庫の野菜室に入れてください。室内の湿度や温度が高くてカビが生えるリスクが高い環境の場合も、同じように野菜室に入れてください。
冷蔵庫で冷やすのは、食べる1〜2時間前がオススメです。サクランボは5℃前後で果肉が固くなり、風味が落ちてしまうので、冷やし過ぎはよくないのです。
食べる前に冷蔵庫ではなく氷水に入れて冷やす方法もおすすめです。これなら冷やし過ぎや乾燥を防ぐことができ、みずみずしい状態で食べることができます」(後藤さん)
保存期間が長くなりそうな場合はどうすればよいでしょうか。

冷凍する場合はシャーベットに

「どうしても食べるまでに間があきそうな場合は、思い切って冷凍するのも一つの手段です。軽く洗ったらキッチンペーパーなどで水気を拭き、保存容器に入れて冷凍します。
食べる時は半解凍のシャーベット状態にしてください。全部解凍してしまうとしぼんで水分が出てしまい、おいしくありません。冷凍サクランボはそのまま食べるだけでなく、氷代わりに炭酸飲料に入れたり、アイスクリームのトッピングなどにも使えて便利です」(後藤さん)
旬が短く、とてもデリケートなサクランボ。もうすぐ収穫も終わりです。今年最後のサクランボを上手に保存して、おいしくいただきましょう。

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