九州 わずか2日間で400ミリ超の記録的な大雨 四国や北陸でも土砂災害に警戒を
2023年7月1日(土)10時49分 tenki.jp
きょう7月1日は、山口県で線状降水帯が発生するなど、九州を中心に大雨となっています。けさ(7月1日)までの48時間降水量は400ミリを超える記録的な大雨になった所も。四国や北陸でも土砂災害の危険度が高まっている所があるため、警戒が必要です。
2日間で400ミリ超の大雨
活発な梅雨前線の影響で、きょう7日1日にかけて、九州北部を中心に大雨となっています。
山口県で線状降水帯が発生して、下関市付近と山口県美祢市付近では猛烈な雨が降った所がありました。昨夜からきょう未明にかけて、山口県と福岡県に相次いで記録的短時間大雨情報が発表されました。
きょう午前9時までの48時間に降った雨の量は、熊本県湯前町の横谷で462.5ミリ、大分県日田市椿ヶ鼻で455.5ミリなど、たった2日間で400ミリを超える大雨になりました。また山口市では、330.0ミリと観測史上1位となる記録的な大雨です。
また、午前9時までの1時間降水量は、静岡県藤枝市の高根山で38.5ミリ、愛媛県宇和島市で31.0ミリの激しい雨が降るなど、四国や東海などでも発達した雨雲がかかっています。
広範囲で大雨 土砂災害などに警戒を
きょうは前線が本州付近を南下するため、九州から関東では、局地的に激しい雨や非常に激しい雨が降るでしょう。九州は日中にかけて線状降水帯が発生して、同じような場所で猛烈な雨が降り続く可能性があります。土砂災害、低い土地の浸水、川の氾濫に厳重に警戒してください。
九州北部では雨が小康状態になってきた所もありますが、これまでの大雨で地盤が緩んでいる所があります。また四国や北陸でも、土砂災害の危険度が高まっている所があります。危険な崖や斜面、増水した川には近づかないようにしてください。
土砂災害の前触れは
大雨によって土砂災害が発生する時には、前触れとなる現象があります。いざという時のために、ぜひ覚えておいてください。
1つめは、がけや地面にひび割れができることです。
2つめは、木が裂ける音や石がぶつかり合う音が聞こえたり、土のにおいがしたりすることです。
3つめは、井戸や川の水、湧き水が濁ることです。湧き水が止まる場合も、前触れの一つです。
4つめは、がけや斜面から水が湧き出たりすることです。
そのほか、小石がバラバラと落ちてくる、地鳴りや山鳴りがする、雨が降り続いているのに川の水位が下がる、樹木が傾く、などがあります。このような時は、土砂災害の危険が高まっています。すぐに周りの人に声をかけて、安全な所へ避難してください。