TBSが「演出の一環」とごまかし謝罪も...『ピラミッド・ダービー』ヤラセは『ほこ×たて』と同一犯だった!

7月6日(水)23時0分 LITERA

TBS『ピラミッド・ダービー』番組ホームページより

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 6月19日に放送された『ピラミッド・ダービー』(TBS系)にて、収録していた内容が編集によって大きく改変され、放送された内容が事実とまったく違ったものになっていると出演者の顔相鑑定士・池袋絵意知氏が訴えていた問題。昨日5日、TBSは番組ホームページにて「行き過ぎた演出がありました」として、池袋氏と番組視聴者に謝罪した。


〈6月19日放送の「双子見極めダービー」の中で、出演者の方からご指摘頂いた収録の順番や、ルール変更の経緯は、演出の一環のつもりでしたが、事前に説明や了解を得ることなく画像を加工し、行き過ぎた編集がありました。池袋絵意知氏、および視聴者の皆さまに深くお詫びいたします〉


 しかし、『ピラミッド・ダービー』で施された編集は「演出の一環」「行き過ぎた編集」などでは決してない。立派な「ヤラセ」「ねつ造」だ。さらに言えば、〈事前に説明や了解〉があれば、事実を編集で全面的に改ざんしてもいいなどという理屈もあり得ない。


 今回、当サイトの取材に応じた池袋氏は事の経緯をこう語る。


「私が出演したのは、『双子見極めダービー』という瓜二つの双子を判別できるかを試すコーナーでした。この勝負は4回戦まであり、私も最後まで問題に参加したのですが、放送を見て愕然としました。私は3回戦で「脱落」ということになって、4回戦目はCGで消されていたのです。しかも、その「脱落」を示すシーンでは、私の画像にまるで遺影のような加工まで施されました。収録現場では「脱落」なんてルールはありません。これは収録後、編集の段階で勝手に付け加えられたルールです。編集での作り変えはこれだけではありません。3回戦と4回戦も順番が入れ替わってましたし、放送された内容は完全に事実がねじ曲げられてしまっているのです」


 収録現場で起こったことを恣意的に操作し、事実を完全に作り変えてしまう。これは演出などではなく、れっきとしたねつ造であり、「ヤラセ」だ。


 だが今回の一件でさらに興味深いのは、今回問題となった「ヤラセ」は、2013年にフジテレビで起こった「『ほこ×たて』ヤラセ事件」とまるで同じ構図だったということだ。


 13年10月20日に放送された『ほこ×たて 2時間スペシャル!スナイパー軍団 VS ラジコン軍団』の「ヤラセ事件」はテレビ業界だけでなく社会問題化した「ヤラセ事件」だった。問題になったのはラジコンの車、ヘリコプター、ボートをスナイパーが狙い撃ちできるかを競う対決だったが、番組制作サイドは編集の段階で勝負の順番を入れ替えたうえ、現場ではアクシデントにより中止になっていたはずのラジコンカーとスナイパーの対決がスナイパーの勝利に改変、また撮影時と放映で公表されたルールがちがうものになっていたりと、演出の域をはるかに超えた偽造編集がなされていた。


 この一件は出演者の1人、広坂正美氏がラジコンメーカー・ヨコモのホームページ内で告発したことで表面化したが、その直後にフジは『ほこ×たて』の打ち切りを決定、同局のニュース番組で謝罪を行い、また亀山千広社長も定例会見で謝罪、さらに関係役員や編成部長ら4人に減給処分を下している。またBPO(放送倫理・番組向上機構)の審議で「重大な放送倫理違反があった」と判断されたものだった。


 番組打ち切りという処置が行われた『ほこ×たて』問題だったが、それから3年、「勝負の順番の入れ替え」「ルールの改竄」などまったく同じ手口の「ヤラセ事件」が起きたのだ。だが実はこれは単なる偶然などではない。というのも両番組の総合演出は同一人物によるものだったからだ。


 番組クレジットを見ると、2つの番組は総合演出として同じ人物の名前が記されている。株式会社ZのI氏だ。番組制作会社の関係者はこう証言する。


「収録した素材の編集は総合演出が担当します。同じ人物が総合演出しているのですから、『ほこ×たて』と今回の『ピラミッド・ダービー』のヤラセが酷似しているのも当然でしょう」


 つまり、ヤラセ前科を持つ人物が今度はTBSで同じ事件を起こしたということになる。当然TBS 側は今回も「ヤラセ」の偽造編集が起きる可能性を考慮し、収録現場と放送内容の乖離がないよう目を光らせるのが筋のはずだ。いや、そもそもそうした前科を持つ人間を総合演出として起用しているTBSの責任は重大だ。


 しかし、現在のテレビ業界にはそうした常識さえないらしい。かつて問題を起こした人物を下請けとして雇い、しかも今回の問題でも局側がそれをかばうような態度もあったという。その背景にはテレビ業界の下請けや癒着問題が指摘されているが、そもそも視聴率のためなら「何でもあり」というテレビ業界全体の体質が露呈したものだといえよう。


 池袋氏が今回告発した「ヤラセ事件」はおそらく氷山の一角だろう。今回の池袋氏や『ほこ×たて』の広坂正美氏といった告発者は比較的テレビ業界とのしがらみが少ない人物だ。しかし、これがもしプロダクションに所属する芸能人だとしたら、おそらく内々に処理するか泣き寝入りするしかないからだ。

 今回の謝罪について池袋氏は「以前から番組制作スタッフに『まず、番組ホームページとSNS、および、次回の放送で謝罪文と訂正を出しください。話し合いはそれが終わってから』と提案してきました。ですから今回の謝罪でようやくスタートラインに立てたのかなと思っています」と一定の評価をしながらも、まだ終わったわけではないとしている。


 確かにTBSは謝罪はしたものの「ヤラセ」「ねつ造」を認めることなく、「行き過ぎた演出」などという言葉で未だ問題を矮小化しようとている。そうした体質が改善されない限り、今後も同じような事態が繰り返されることは間違いないだろう。
(編集部)


LITERA

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