愛知県で巨大な「かなとこ雲」 積乱雲が短時間で急速に発達
2021年7月13日(火)17時0分 ウェザーニュース
2021/07/13 17:52 ウェザーニュース
今日13日(火)夕方、名古屋市など愛知県の西部で巨大な「かなとこ雲」が目撃されました。かなとこ雲は空の高い所まで発達した積乱雲です。
愛知県内の各地で目撃
今日の午後は青空が広がった名古屋市など愛知県のあちらこちらから巨大なひとつの雲の目撃情報が相次いでいます。キノコのような形をしたこの雲は「かなとこ雲」と呼ばれる雲で、雷雨をもたらす積乱雲が空の高い所まで発達したものです。上面が平に広がっている金床に似ていることからこう呼ばれています。
積乱雲が上に伸びて対流圏の上部に達すると、その上の成層圏に行けず横に広がるようになります。対流圏と成層圏の境目である圏界面を天井にして横に広がり、特徴的な形を作り出すのです。
ウェザーニュースアプリ利用者からの報告では少なくとの名古屋市や小牧市、一宮市、愛西市などからこの雲が見られました。
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衛星画像で発達の様子を捉える
気象衛星可視画像
気象衛星ひまわり8号の可視画像で見ると、16時00分の時点では小さな雲に過ぎませんでしたが、急速に発達して16時50分になると、すでに圏界面に達して上の部分が広がり始めている様子が捉えられています。
この雲の下では1時間に30mm以上の激しい雨が解析されている状況です。晴れている所のすぐ近くでは土砂降りになっており、馬の背を分けるような状況になっていると見られます。
かなとこ雲は大変危険な雲で、激しい雨や雷、雹などをもたらします。こうした雲が近づいてきたら要注意です。
参考資料など
写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
気象衛星可視画像:NICT-情報通信研究機構