令和2年7月豪雨の被害 24時間降水量300mm超で浸水リスク

2020年7月22日(水)11時0分 ウェザーニュース


2020/07/22 11:02 ウェザーニュース

7月上旬に2週間近くに渡って梅雨前線が停滞し、各地に甚大な被害をもたらした「令和2年7月豪雨」。
大量の水蒸気が流入することで、たびたび線状降水帯が形成され、7県に大雨特別警報が発表されるなど、九州を中心に広い範囲で総雨量1000mmを超える記録的な大雨となりました。
ウェザーニュースでは被害状況を明らかにすべく、全国のウェザーニュース会員に対し冠水や浸水の状況に関する調査を実施しました。(調査期間:2020年7月15日〜19日 回答数:5789人)

河川氾濫と大規模冠水や浸水

冠水・浸水リポートのうち「腰以上」「ひざ以上」「足首以上」を抽出

特に、冠水・浸水報告が多かった九州を分析してみると、今回の浸水・冠水被害には大きく2つのパターンに分けることができました。
1つは、流域内の大雨により河川が氾濫したことによる浸水や冠水。九州の中では主に球磨川周辺で発生しています。
もう一つは、市街地で降った水が下水道や排水路で排水しきれない水があふれたことによる大規模冠水や浸水。九州の中では、主に福岡県久留米や大牟田周辺で発生しています。

24時間降水量300mmで浸水リスク

期間中の24時間最大降水量と冠水・浸水リポート

実際の降水量を見てみると、期間中の24時間最大降水量は久留米で360.5mm、大牟田で446.5mmと観測史上1位を記録。広範囲で大雨となった九州の中でも、特に降水量が多くなっていたことが分かります。
他の地域の降水量や浸水・冠水報告を含めて分析した結果、24時間最大降水量が約300mmを超えると大規模冠水や浸水が発生し「腰以上」の大規模冠水や浸水が発生していたことが解析されました。

四連休は西日本で大雨のおそれ

四連休中の24日(金)、25日(土)は再び梅雨前線が停滞するため、九州など西日本を中心に大雨となるおそれが出てきています。
多い所では、大規模冠水や浸水発生の1つの指標となりうる24時間降水量300mm以上となる可能性もあるため、大雨災害への備えが必要です。
今後も、大雨時の災害発生の指標の一つとしてとらえていただき、避難行動の検討材料としてご活用ください。
今回影響が小さかった、あるいは無かった地域では、ハザードマップや地域の過去災害歴を調べてみるなど、今一度リスクに対して出来ることはないか検討していただければと思います。

参考資料など

写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
調査:スマホアプリ「ウェザーニュース」より
期間2020年7月15日〜19日 回答数5789人


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