ダニは夜行性? 対策前に知っておきたいダニの生態

2021年8月2日(月)5時12分 ウェザーニュース

2021/08/02 05:55 ウェザーニュース

アレルギー症状を引き起こすもとになったり、寝ている間に刺されてかゆい思いに悩まされるダニ。蒸し暑くなるこれからの季節は、より注意が必要です。虫ケア用品大手のアース製薬に効果的なダニ対策を教えていただきます。

蒸し暑い季節はダニ対策も重要

コロナ禍でお家時間が増えていることもあり、ダニの被害を気にする人が増えているといいます。家庭で増えやすいダニは、ヒョウヒダニ(チリダニ)、コナダニ、ツメダニなど。ジメジメした梅雨から蒸し暑い夏にかけては、これらのダニが増えやすい条件が揃ってしまうといいます。
「一般家庭に出るダニは、ヒョウヒダニが多いです。ヒョウヒダニは、温度20〜30℃、湿度60〜80%でよく繁殖します。梅雨から夏にかけては、このような環境になることが多いです。また、ヒョウヒダニが増えれば、それをエサとするツメダニも増えやすくなります」(アース製薬研究部・野村拓志さん)

主なダニの種類と特徴

困ったことに、ダニは夜間に活動することが多いといいます。
「ヒョウヒダニ類は明るい昼間は、光などを避けて、カーペットや畳の奥に潜んでいます。暗くなってくると表面に出てきます。ツメダニも、夜に出てきて人を刺すことがあります」(野村さん)
ツメダニに刺された場合、1〜2日してから赤く腫れたりかゆみが出ることもあります。
「ダニはアレルギーの原因になるなど、増えると健康被害を及ぼす可能性があります。しかし、ヒョウダニ類で0.2〜0.4 mm、コナダニ類で0.3〜0.8 mm、ツメダニ類で0.2〜1.0 mmと非常に小さく、目に見えないため被害実感がありません。日頃から意識して駆除する必要があるでしょう」(野村さん)

ダニ対策で掃除機をかけるなら朝?

ダニ対策には、まずできるだけダニの好む条件を減らしましょう。
部屋の換気をよくして湿度を下げます。ふとんは天日干しにしたり、カーペットのある部屋に風を通すなど心がけましょう。ダニやダニの死骸、フンをできる限り減らすため、寝具類はこまめに洗濯し、床は掃除機を丁寧にかけたり水拭きするなどします。注意したいのは、掃除する時間帯によって効率が変わることです。
「ふとんやカーペットの奥の方に潜むダニは、なかなか掃除機では吸えません。そこで、掃除機をかけるタイミングは、ダニが表面に出てくる、朝早くか、夜がオススメです」(野村さん)
これらの対策とともに、くん煙剤やスプレーなどの駆除剤を使用するのも効果的です。
「スプレーにはエアゾール剤とポンプ剤があり、畳には刺して使えるエアゾール剤が良いでしょう。また布団やぬいぐるみなどエアゾールを噴射したくない場所にはポンプ剤が使えます。
また、朝早く、夜遅くに掃除機をかけるのが大変な場合は、カーペットの奥に潜むダニはスプレー剤で処理後、掃除機で死骸を吸い込むこと良いでしょう。
さらに、殺虫成分が苦手な方には、天然由来成分配合の忌避剤があります。置くだけでダニを捕獲できる粘着シートも便利です。化学殺虫成分は不使用で、お子さまやペットがいるなど、薬剤を使いたくない部屋にも使いやすいです」(同研究部・浅井一秀さん)
人が暮らしている場所でダニを完全に駆除することは難しいのですが、これらの対策である程度コントロールできるといいます。高温多湿の夏に向け、ダニから身を守りましょう。

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