「『表現の不自由展』中止は知事と市長のケンカが原因」 田原総一朗氏が喝破

8月6日(火)7時41分 しらべぇ

田原総一朗

愛知県の大村秀章知事が実行委員会会長を務め、8月1日から始まった国際芸術祭・あいちトリエンナーレ2019において、企画展『表現の不自由展・その後』が、8月3日をもって中止された。

きっかけのひとつとなったのは、愛知県美術館(名古屋市)で展示されている「平和の少女像」(平和の碑)をめぐり、河村たかし名古屋市長が同像の視察を表明したことだ。


■河村市長が強く批判

「行政がお金を出したイベントで展示するのはおかしい」——。

河村市長は、少女像を展示した『表現の不自由展・その後』が開幕した8月1日、そう述べて2日に展示会場を訪ね、視察する考えを示した。

「不自由展」は、この数年、日本の美術館などで、創作作品が政治的な内容を理由に次々と閉め出される状況に対して、市民が考えるきっかけを提供することが目的のひとつとされていた。


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■「『ガソリン缶持って行くぞ』と脅された」

企画展の中止決定について河村市長は、「表現の自由の侵害だ、芸術性のあるものに対して何を言うんだという話があるようだが、どういうプロセスで(芸術監督でジャーナリストの)津田大介さんが選ばれて、どういうプロセスでいわゆる慰安婦像をああいうファクトで、天皇陛下の写真を展示することになったのか。また、どういうプロセスで中止になったのか、市民の皆さんに公開しなければいけないと調査を指示している」と説明。

また4日朝、市長ホットラインに「ガソリン携行缶を持って貴様のところに行くぞ」というような脅迫状が来ていたことを明かし、「会長は大村さんだが、私は会長代行なので。『お前も一緒に決めたんだ』と言われたら、形式的にはそうなる。しかし私は本当に知らず、慰安婦像が展示されていると聞いて驚いた。とはいえ会長代行なので、明らかにする義務がある」とした。

■大村知事は河村市長に激怒

大村知事は5日の定例会見で、展示の中止を求めた河村市長らを「憲法違反の疑いが濃厚と思う」と批判。また、5日の会見で、展示中止を求めた行動について「憲法21条で禁止された『検閲』ととられても仕方がない」と指摘した。

「行政や役所など公的セクターこそ表現の自由を守らなければいけないのではないか。自分の気に入らない表現でも、表現は表現として受け入れるべきだ」と述べている。

大村知事は、中止を判断した理由について「安全安心を第一に考えた」と説明。5日朝にも「ガソリンを散布します」などと書かれた脅迫メールが県に届いたことを明らかにした。


田原総一朗「二人の仲の悪さが原因」

一連の経緯について、ジャーナリストの田原総一朗氏は、4日に漫画家の小林よしのり氏が主催した「ゴー宣道場」で発言。

「この原因はね、大村さんと河村さんが本当に仲が悪いことが原因。二人はもともとは仲良くて河村市長が応援して大村知事が誕生したのにその後は犬猿の仲。ふたりのケンカがことの本質」と述べて一刀両断した。

全国紙の政治部記者が語る。

「河村氏と大村氏の仲の悪さは筋金入りで、2012年総選挙に向けて、二人の仲を戻そうとした橋下徹さんも『やってられない』とさじをなげたほど。『表現の自由』について議論されるべき重要なテーマなのに、二人の仲違いばかりが目立ってしまい、県民も情けなく思っているでしょうね」

河村市長 VS 大村知事のバトルはまだ続きそうだ。


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(取材・文/しらべぇ編集部・及川健二



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