脱獄を夢見る受刑者たち 面会に来た娘になりすますも…

8月8日(木)9時41分 しらべぇ

脱獄(sezer66/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

綿密な計画も含め、刑務所からの「脱獄」は映画やTVドラマでも大人気。スリリングなトリックも見ものだ。だが現実はなかなか難しいのだろう。成功例はじつに少ないようだ。


■面会を終えて帰る娘のフリ

73年10ヶ月という終身刑にも等しい禁錮刑につき、ブラジル・リオデジャネイロ西部の刑務所に収監されていた42歳のギャングの男が、このほど脱獄を図ろうとして失敗した。

19歳の娘が面会にきてくれた際、男はピンク色のTシャツ、ジーンズ、シリコン製のマスク、ロングヘアのウィッグを入手して着用し、父親との面会を終えて帰る娘のフリをして刑務所から外に出ようと試みた。だが雰囲気が不自然だったため刑務官に呼び止められ、変装がバレたという。


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■娘が父親の脱獄を幇助か

男は二度と脱獄を図れないよう、最高レベルのセキュリティを誇る、より厳しい刑務所へと移された。また、父親の脱獄を幇助しようとした疑いで娘も逮捕され、現在も厳しい取り調べを受けている。

男はリオデジャネイロで最も幅を利かせている麻薬密売組織のひとつ、『Red Command』の幹部であった。グレーのジャケットを脱ぐよう命じられると、ゴッツイ腕が現れ、白いビーチサンダルを履いていた裸足の足も男そのものだったという。

■脱獄は稀に上手く行くことも

ここで、実際に脱獄を試みて成功し、メディアに大きく報じられた事例を紹介しよう。

・ペルーのピエドラス・ゴルダスにある刑務所で、男の受刑者が面会に来た双子の弟を睡眠薬で眠らせ、入れ替わる形で脱獄に成功。面会者が監房に入ることを許される寛容なシステムが利用されたもので、兄の脱獄を幇助した容疑でむしろ弟が逮捕された。(2018年2月)


・2018年12月に刑期を満了し、オランダ・ロッテルダムの刑務所から出所した男が、獄中で親友の関係にあった受刑者1名を一緒に連れ出すことに成功。


私物とともにゴミ袋に詰め、運搬用のカートに載せて運び出していた。脱獄した受刑者はその後も逃走。幇助を行なった元受刑者が裁かれ、刑務所に逆戻りとなった。(2019年4月)


・昨年7月、カリフォルニア州の30代の女がアーカンソー州の刑務所に収監されている男を脱獄させたいとして、身分証明書や文書を偽造。


カリフォルニア州ベンチュラ郡の保安官代理に成りすまして、男の身柄引き渡しを求めることに成功した。カップルは約1ヶ月後に身柄を拘束された。(2019年5月)


■脱獄の失敗例は哀れでみじめ

脱獄にも「哀れで情けない失敗例」というものがあり、その都度世界のメディアに大きく報じられては人々の苦笑を誘っている。

たとえば2016年1月、独房の汲み取り式トイレから脱獄を試みた男がブラジルの刑務所にいた。便器から奥の管がなかなか太いことを知ると男はそこに頭を突っ込んだが、糞便まみれになるだけで途中で動けなくなり、足をつかんで引き上げられた。

また、脱獄が見つかったその場で撃たれる、あるいは体罰を受けるなどして命を落とす者も少なくない。収監されたら観念し、模範囚と認めてもらえるよう心がけるのみであろう。


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(文/しらべぇ編集部・浅野ナオミ)



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