「夏の冷え」と「運動不足」でギックリ腰に注意 普段からの予防法は

8月10日(月)5時5分 ウェザーニュース


2020/08/10 05:03 ウェザーニュース

「魔女の一撃」とも呼ばれるギックリ腰。クシャミや咳をした拍子にズキンときて動けなくなることもあります。
冬の寒い時期だけでなく、室内外の寒暖差が激しい夏場もギックリ腰に悩まされる人は少なくありません。
さらにコロナ禍の今、運動不足からギックリ腰に襲われる人が増えていると言います。どうしたら防げるのでしょうか。

不意の動作でギックリ腰に

「30歳を過ぎれば多くの人がギックリ腰を経験します。共通するのは不意に腰をひねる動作です。不自然な姿勢でクシャミや咳をしたり、わが子を“たかい、たかい”した瞬間、腰に激痛が走って動けなくなったります。医学的には『急性腰痛症』と呼ばれる症状です」という横浜相原病院(横浜市瀬谷区)の吉田勝明院長はこう続けます。
「ギックリ腰の主な原因として『冷え』や『運動不足』が挙げられます。血液循環が悪く、筋肉が固くなってしまうのです。そのため季節的には冬に多いのですが、冷房を効かせすぎたり、アイスや氷など冷たいものを食べ過ぎるなど、体を冷やしがちな今の時期も注意が必要です。特に今年はコロナ禍で運動不足や在宅勤務が増えているせいか、ギックリ腰を起こす人が少なくありません」

ギックリ腰だと病院にも行けない

ギックリ腰になると歩くことができず、這うのもやっとなので病院に行くことができません。
「電話で相談を受けることがあるのですが、安静臥床、すなわち寝ていることが一番です。多くの場合、それで3〜4日すれば自然治癒します。できれば上を向いて膝を立てて両手をおなかの上で組んだ形が理想です。横になりたければ、やはり膝を曲げてエビほどではないものの少し曲がった姿勢がいいでしょう」(吉田院長)
なんとか病院にやってきたギックリ腰の患者さんにはどんな治療をするのでしょうか。
「内服薬としては鎮痛剤のほか、筋弛緩薬(筋肉の緊張を和らげる)や炎症を抑える薬、神経伝導がスムーズになるようビタミン剤などを使用します。他にはシップ薬や外用薬としてのぬり薬を使うこともあります。在宅治療の場合、市販薬もある程度は有効だと思います」(吉田院長)

安静にしても治らなければ他の病気を疑う

ギックリ腰の多くは安静な姿勢で3〜4日寝ていれば自然治癒しますが、それでも回復しなければ他の病気の可能性があります。
「長引く急性腰痛症の原因としては、(1)腎臓・尿管結石、(2)腰椎圧迫骨折、(3)腰椎の悪性腫瘍、(4)すい臓の疾患、(5)大動脈瘤、(6)帯状疱疹などが考えられます。3、4日安静にしても痛みが続くようなら、病院で検査をする必要があります」(吉田院長)
たかがギックリ腰と思うと、隠れた病気が原因かもしれないのです。

再発しやすいギックリ腰を予防するには

「元来、腰痛は人間が二足歩行をするようになってから起こった宿命とも呼べる症状です。つまり四本足歩行の動物には腰痛は存在しないと言われているので、人間の進化による副産物とも言えます」(吉田院長)
ギックリ腰は再発しやすいので、ふだんからの予防が必要です。
「体を冷やし過ぎない、適度な運動を習慣にするなどの基本的なことはもちろんですが、不意の動作で再発する恐れがありますので、気をつけてください。
例えば、くしゃみやせき込むときには体をひねってギックリ腰になることがあるので、必ず正面を向いて、できればおなかに手を当てて行うこと。後ろから名前を呼ばれて振り向くときに体をひねってなることがあるので、体全体で後ろを向くこと。立ち上がるときは、テーブルや手すりに手をそえる癖をつけること。ものを拾うときは腰だけ曲げて拾わぬよう、膝も曲げることが必要です」(吉田院長)
それでもギックリ腰を繰り返すようなら、予防のためにコルセットを使うと良いそうです。腰は人体の要(かなめ)。ギックリ腰を繰り返さないために日頃の動作に気をつけてください。


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