夏の風物詩「セミ」の鳴き声がわかりますか?
2020年8月11日(火)10時40分 ウェザーニュース

2020/08/07 13:36 ウェザーニュース
チーーニーー♪
ギーー♪
ジージー、ジリジリジリジリ♪
ミーンミンミンミンミー♪
カナカナカナカナ♪
……これらが何の音か、わかりますか? そう、どれもセミの鳴き声です。
梅雨明けしたのも束の間、あっという間に暦は秋に突入しています。
短い夏を懸命に生きるセミたち。どの鳴き声がどのセミのものか、あなたはわかりますか?

ミンミンゼミとツクツクボウシの共通点
ミーンミンミンミンミー♪
……これは、わかりますよね。鳴き声のとおり、ミンミンゼミです。
オーシツクツク、ツクツクホーシ♪
……これも、わかる人が多いでしょう。ツクツクボウシの鳴き声ですね。
これらは、鳴き声がセミの名前の由来になっているので、鳴き声からセミの種類を言い当てやすいですね。特にミンミンゼミの鳴き声は、真夏のイメージと結びつきやすいため、ドラマや映画で盛夏を演出するときにしばしば使われます。
では、次の2つはどうでしょうか。
カナカナカナカナ♪
シャワシャワシャワシャワ♪
「カナカナ〜♪」は、ヒグラシの鳴き声です。夕暮れ時に、このカナカナ〜♪を聞くと、どこかもの悲しさを感じる人も多いのではないでしょうか。
「シャワシャワ〜♪」は、クマゼミの鳴き声です。クマゼミは温暖な気候を好み、だいたい午前中に鳴きます。一般的には、神奈川県以南で見られるセミです。
アブラゼミの鳴き声は揚げ物の音!?
冒頭の「チーーニーー♪」は、ニイニイゼミの鳴き声です。ミンミンゼミやツクツクボウシと同じように、ニイニイゼミの鳴き声が「ニィニィ」と聞こえるため、ニイニイゼミの名前がついたという説もあります。
「ギーー♪」は、エゾゼミの鳴き声です。山などで「ギーー♪」という太い声が聞こえたら、エゾゼミが鳴いている可能性が高いでしょう。
では「ジージー、ジリジリジリジリ♪」は、どのセミの鳴き声でしょうか。これはアブラゼミですね。
実はこのアブラゼミの名前、納得できるようなできないような由来なのです。アブラゼミの鳴き声である「ジージー、ジリジリ〜♪」が油で食べ物を揚げている音に似ているから、アブラゼミになったというのですから。でも、おもしろい発想ですね。
ミーンミンミンミンミー♪
シャワシャワシャワシャワ♪
カナカナカナカナ♪
……暑い毎日が続いてウンザリしている人もいると思いますが、セミの大合唱を全身に浴びて、夏を思いきり受け止めるのも一興かもしれません。
参考資料など
『調べてみよう 名前のひみつ 昆虫図鑑』(森上信夫、汐文社)/『セミたちの夏』(筒井 学、小学館)/『はじめて見たよ! セミのなぞ』(新開 孝、少年写真新聞社)/『科学のアルバム セミの一生』(佐藤有恒、橋本洽二、あかね書房)/『日本の365日を愛おしむ 毎日が輝く生活暦』(本間美加子、東邦出版)