<ヒグマ>お供の番犬2匹が被害 「祖母にどう話したら」

8月13日(月)9時6分 毎日新聞


 北海道羅臼町で今月1日、飼い犬2匹がヒグマに襲われた、漁業、藤本繁樹さん(47)に話を聞いた。


 1日午後2時ごろ、同町海岸町の倉庫に漁業資材を取りに行った藤本さんは、黒い飼い犬の姿がないのに気づいた。大きな石にくくりつけていた鎖ごともぎ取られていた。辺りには血の跡も。


 少し離れたところで飼っていた白い犬は、腹部を食われた状態で横たわっていた。鎖を引っ張って持ち去ろうとしたものの抜けなかったらしい。「間違いなくクマだ」。藤本さんはそう確信した。


 黒い犬を探しに浜の方へ出ると、倉庫のわきでヒグマと鉢合わせになった。距離にして10メートル前後。「あっ」と声を出すとヒグマは「ウォー」とほえて山の方へ逃げた。体長1.5〜2メートルほどでやせていた。


 ヒグマがいた場所には30センチほど土が盛られていて、黒い犬が横たわっていた。白い犬と同様、腹部が食われていた。ヒグマは獲物に対する執着が強く、食べ残した獲物に土をかぶせ、後で掘り返して食べる習性があり、犬を埋めようとしていたらしい。


 2匹は藤本さんの祖母、ユリさん(92)=斜里町=が数年前まで夏の間営んでいた、拾いコンブ漁にお供していた番犬。ヒグマの気配を感じるとほえて突進する勇敢な犬だった。「ばあちゃんにどう話したらいいべか」。藤本さんはうつむいた。【本間浩昭】

毎日新聞

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