大阪など都市部の内水氾濫の可能性 台風7号 浸水への備えのポイントは?

2023年8月14日(月)12時25分 ウェザーニュース

2023/08/14 12:29 ウェザーニュース

台風7号の接近・通過に伴い、明日15日(火)は大阪市など大都市でも内水氾濫による浸水被害が懸念されます。
「低位地帯」と呼ばれるところでは、非常に激しい雨と排水能力の低下によって、特に浸水のリスクが高くなる見込みです。

特に浸水の発生リスクが高い「低位地帯」

こちらの図で赤く塗られている領域は「低位地帯」と呼ばれるエリアで、周辺よりも標高が低く排水が困難になることが想定される地帯です。台風の接近が予想される近畿や東海では、大阪など淀川の流域を中心に赤いエリアが広がり、東海でも木曽三川の流域や海に近い地域が低位地帯となっています。
こうした地域では浸水のリスクが高く、床下浸水や雨量によっては床上浸水になってもおかしくありません。
過去に浸水が起きた地域は、繰り返し同様の被害に見舞われるおそれがありますので、特に警戒をしてください。

明日は都市部でも内水氾濫が発生するおそれ

明日15日(火)は、大阪など近畿の都市部でも明日の日中は局地的に1時間に50mmを超えるような非常に激しい雨が降る見込みです。台風の進路が少し東寄りになった場合は、名古屋市など東海地方でも非常に激しい雨の降るおそれがあります。
それにより下水道などの排水能力を超え、台風による広範囲の大雨で河川の水位が上昇すると、より排水がしにくくなります。いわゆる「内水氾濫」が発生し、大規模な冠水や浸水につながることが考えられます。特に上記で挙げたような「低位地帯」ではそのリスクが高く、今日のうちに自宅周辺などの対策を行っておく必要があります。

床上浸水が想定された場合の対策

国土交通省の過去の資料参照

床上浸水が想定される場合、以下の事前対策で家財の被害を防ぐことが出来ます。※国土交通省の過去の資料参照
1.重要書類や高価な家電製品・衣類
家電製品はできるだけ2階へ移動させておくと安心です。また、衣類も水に浸かるおそれがある場合は数日分だけでも2階など高い位置に移動させておくとよいでしょう。
2.畳
畳は浸水などにより大量に水を吸うと、雑菌が繁殖し虫がわいてくるケースもあり、乾かしても使えない状態になります。可能な場合は2階に移動しておくのがおすすめです。また、机の上など床よりも高いところに置いておくだけでも、浸水の被害を免れるケースもあります。
3.自家用車
人の避難も重要ですが、車もあらかじめ安全な場所へ移動させておきましょう。移動が困難な場合は、エンジン部分の浸水を避けるように、前輪部分を高く上げておくのもおすすめです。
今年7月に発生した秋田市の大規模内水氾濫は、ほとんどが浸水想定区域内で発生しました。テレビの高さまで水没するほどの床上浸水となり、大量の家電製品が災害ゴミとして排出されました。また、自家用車が水に浸かり、レッカー移動が追いつかないほどの大量の廃棄車両となり、まだ生活の困難が続いています。
自分がいるところのハザードマップを確認するなど、いざという時の行動を描いておくようにしてください。

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