あいちトリエンナーレ検証委が第1回会議 「表現の自由」議論する公開フォーラム提案

8月16日(金)20時29分 毎日新聞

検証委員会の冒頭であいさつをする愛知県の大村秀章知事(左)=名古屋市で2019年8月16日午後2時2分、兵藤公治撮影

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 国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」が中止となった問題で、愛知県が設置した外部有識者でつくる検証委員会(座長、山梨俊夫・国立国際美術館長)の第1回会議が16日、同県庁で開かれ、委員から「表現の自由」について議論する公開フォーラムの開催が提案された。


 オブザーバー参加した芸術祭実行委員会会長の大村秀章知事は「芸術祭に出展しているアーティスト全員に参加を呼びかける」と前向きな姿勢を示し、芸術祭の中で9月中の開催を目指すとしている。


 フォーラム開催は副座長の上山信一・慶応大教授が、出展作家や有識者のほか、県民も招いて「表現の不自由展」への賛否や課題などについて討議することを提案し、他の委員も賛同した。上山氏は「表現の自由を巡る内外の実態を広く共有するものにしたい」と説明した。


 検証委は芸術や憲法などの専門家6人で構成し、企画展の準備段階から中止に至った一連の経緯などを検証。会議ではこのほか、複数のワーキングチームを設置し、事実関係の調査や作家ら関係者のヒアリングなどを実施することも提案された。山梨座長は「芸術祭の会期中(10月14日まで)に検証の結論を出したい」としている。


 一方、この日の会議では、今回の問題について各委員からさまざまな意見が出された。憲法学が専門の曽我部真裕・京都大教授は「公金を使っているから政治的な表現は駄目だとすると、表現の自由はやせ細っていく」、行政改革論を専攻する上山氏は「今後、美術館や公共的なイベントで、政治的だからやめておこうという自粛やそんたくが広がるのは社会全体にとって好ましくない」などと懸念を表明。美術館の運営・管理に詳しい岩渕潤子・青山学院大客員教授は「アメリカでは、美術館という特別な公共空間では何を展示しても良いという認識が社会にある」と述べた。【竹田直人、山田泰生】

毎日新聞

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