夏の夜空を彩る「京都五山送り火」 気になる今夜の天気は?
2018年8月16日(木)12時17分 ウェザーニュース
2018/08/16 11:43 ウェザーニュース
今日16日(木)は祗園祭と並ぶ夏の風物詩「京都五山送り火」が開催されます。
ご先祖様をお見送り
8月にお盆を行うところでは、今日16日が盆の明けにあたり、ご先祖様をお見送りする日となります。
ご先祖様を送る際、家庭で送り火を炊くところも多いかと思いますが、地域ごとに見ると主に海や川で行われるものと山で行われるものの2種類があります。
海や川の送り火として有名なのは、灯籠流し(または精霊流し)。そして山の送り火として有名なのが今回紹介する京都五山の送り火。毎年遠方から見に来る方も多いようです。
大文字を皮切りに
大文字は送り火の代名詞という印象がありますが、じつは「大」以外にもいくつかの送り火の風習が京都には残っています。
金閣寺近くの大北山(おおきたやま)の「左大文字」、松ヶ崎西山(まつがさきにしやま)と松ヶ崎東山(ひがしやま)の「妙法(みょうほう)」、西賀茂船山(にしがもふねやま)の「船形(ふながた)」、嵯峨曼荼羅山(さがまんだらやま)の「鳥居形(とりいがた)」がそれで、この4つの送り火に「大文字」を合わせて「五山の送り火」と呼び、順番に火を灯(とも)すことになっています。
【点火時間】
大文字 20時
妙法 20時5分
船形 20時10分
左大文字 20時15分
鳥居形 20時20分
ちなみに、点火時の合図が山によって違うことをご存知でしょうか。
2箇所に分かれている妙法は屋上からのライト、船形であれば西方寺の鐘、鳥居形の場合は太鼓がならされ、一斉に点火。夏の夜空を彩る美しい文字が浮かび上がるのです。
来年も無事に会えますように
2015年の様子
五山の送り火には下記のような言い伝えがあるそうです。
・お酒や水の入った杯や丸いお盆に点火している大の字を映して飲むと、1年間健康でいられる。
・送り火の消し炭には、厄除けなどの効果がある。
ご先祖様に会える来年まで、健康に、何事もなく過ごせますようにとご利益を頂戴するのも良いかもしれません。
ただ、送り火の第一の目的は、大事なご先祖様をお見送りすることである、ということはお忘れなく。
気になる天気は?
京都市の天気(16日10時50分時点)
すでに京都ではパラパラと雨が降り出し、前線が南下する午後は本降りの雨になりそうです。
前線は夜にかけて抜けていく見込みで、雨のピークは夕方。開始時間の20時頃には弱い雨が残る可能性があるため、傘は必要ですが、送り火に影響するほどの雨にはならない見込みです。
また、雨のあとは北よりの風に変わって、少しだけ空気がヒンヤリするかもしれません。お帰りに備えて薄手の羽織るもがあると良さそうです。
▼京都府内の雨雲の様子
※レーダー動画が正しく反映されない場合はオリジナルサイトからご確認ください。
また、天気の見解は変わる可能性があるため、お出かけ前に最新の天気をご確認ください。
参考資料など
【参考・参照元】
京都市観光協会「京都五山送り火」https://www.kyokanko.or.jp/okuribi/index.html
佛教大学通信教育課程「健康に効く
五山の送り火?」http://tsushin.bukkyo-u.ac.jp/manabi_concierge/wonder/1_gozan_no_okuribi/
月刊SORA2015年8月号「新発見! 京都お天気旅 Vol.5「大文字送り火」の深い意味」 https://weathernews.jp/soramagazine/201508/03/