運転席・助手席のサンシェードは道交法違反!? 暑い日に注意したい運転ルール
2020年8月16日(日)4時55分 ウェザーニュース
2020/08/16 04:56 ウェザーニュース
日射しが強くなる夏は、車の窓にサンシェードを取り付ける人がいます。しかし、運転席や助手席の窓ガラスに取り付けて走行するなど、使い方によっては道交法違反になることを知っていましたか?実際に反則切符を切られる人もいるのです。
濃いカーフィルムも道交法違反に
運転席や助手席の窓ガラスにサンシェードやカーテンを取り付けると、運転者の視界を妨げるので禁止されています。
道路交通法第55条第2項は、運転者の視野を妨げたり、積載物によって方向指示器やナンバープレートが見えなくすることを禁止しています。これに違反すると「乗車積載方法違反」として、反則金が普通車は6000円、大型車・中型車は7000円、違反点数は1点が付きます。
昨年は都内で「乗車積載方法違反」が197件
カーフィルムであっても、運転者の視野を妨げるものであれば違反になります。国交省は道路運送車両の保安基準29条3項の細目を定める基準で、車の前面ガラス、運転席・助手席の窓ガラスの光を通す割合(可視光線透過率)が70%以上としています。透過率70%未満のカーフィルムは運転者の視野を妨げることになるのです。
「カー用品売り場でサンシェードが売られているのに、取り付けると違反なの?」と思う人もいるでしょうが、道交法違反になるのです。
警視庁広報課によると、都内で「乗車積載方法違反」で反則切符を切られたのは、2017年が300件、2018年が260件、2019年が197件でした。サンシェードや濃いカーフィルムで運転者の視野を妨げるだけでなく、積載物で方向指示器やナンバープレートを見えなくしたことも含めた違反件数です。
ちなみに、運転席や助手席の窓ガラスにサンシェードを付けると道交法違反ですが、後部座席の窓ガラスなら運転者の視野を妨げないのでOKです。また、濃いカーフィルムも後部座席の窓ガラスに貼るのは同様の理由でOKです。
日射しが強くなるとついサンシェードをつけたくなりますが、視野が妨げられるため思わぬ交通事故につながる恐れもあります。日射しが眩しい時はサングラスを使用するなどの方法で対策をして、交通事故のないよう安全運転を心がけましょう。
参考資料など
道路交通法第55条第2項、国交省「道路運送車両の保安基準」29条第3節