生活保護費3億円横領の役所に「人間性弱説」の教訓は根付いたか

8月17日(金)6時0分 ダイヤモンドオンライン

大阪府河内長野市職員が、3億円以上もの生活保護費を横領していた事件の現場は、いまどうなっているのか(写真はイメージです) Photo:PIXTA

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生活保護費の横領は3億円以上

大阪府河内長野市「激震」のその後


 2013年10月、大阪府河内長野市職員が、少なくとも2億6000万円の生活保護費を横領していたことが明らかになった。河内長野市は職員を刑事告訴し、同時に懲戒免職処分を行った。この他、延べ22名の職員が停職・減給・訓告・文書による厳重注意を受けている。市長・副市長・教育長も、半年間にわたって30%の給料減額を受けた。


 2005年から2011年までの間に横領されていた保護費は、1897件、3億2249万1788円に達した。個人による保護費横領事件の金額としては、現在のところ生活保護史上最大だが、主な手段は「白紙領収書の活用」という単純なものだった。


 10年にわたってケースワーカー業務に就いていた元職員は、生活保護業務のシステム担当者でもあり、うち4年間は経理担当者でもあった。この、保護費管理における「万能の神」のような状態が、長期にわたる多額の横領の背景となった。もちろん河内長野市は、元職員に対し、横領した保護費の弁済を求めた。


 河内長野市はまた、元職員が不正処理を行っていた勤務時間の給与、事件の調査に関わった職員の残業代、弁護士費用、さらに外部調査委員会による調査費用などの損害についても、元職員に弁済を求めた。その合計は、約3000万円に達した。


 元職員が弁済を求められた金額は、合計で4億2657万6620円(遅延損害金を含む)となったが、すでに弁済されている。弁済の主な「財源」は、横領された保護費だった。比較的安全な金融商品の購入や預貯金など、蓄財に充てられており、ほとんど消費されていなかったのだ。さらに不動産などの資産を加え、金額確定と同時に弁済が行われた。


 また生活保護費の75%は、国が支出している。居所不明の場合には、残る25%を大阪市が支出する。河内長野市は、横領されていた保護費のうち約2億5000万円を、国や大阪府に返還する必要があった。


 並行して、刑事訴訟が2013年11月から開始された。2015年1月、懲役3年(執行猶予5年)の判決が言い渡された。2020年には、執行猶予期間も終わる。


 金額から見ても、期間から見ても、生活保護の世界を揺るがす大事件だった。しかし、金銭の面でも司法の面でも、ほぼ決着している。





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