タピオカ、ところてん、くずきり…… 涼味ただよう食品の原材料を知っていますか?

2019年8月24日(土)5時0分 ウェザーニュース


2019/08/24 09:55 ウェザーニュース

夏の暑い日には、冷えたビールを飲むのもいいですが、サッパリした甘味や料理を味わうのも、またいいですよね。タピオカ、ところてん、くずきり、ゼリー、水羊羹(みずようかん)などは「涼やかな味」として親しまれています。
たとえば、くずきりとところてんの食感は似ていますが、原材料も同じなのでしょうか。

くずきりとところてんは似て非なるもの

くずきりの原材料は、水で溶いたくず粉です。くず粉とはくずの根からとったデンプンで、くずとはマメ科のつる性多年草です。くずきりは、くずという植物の根から作られているのですね。
一方、ところてんは、海藻の一種であるテングサを煮て溶かし、型に流して、冷やして固めた食品です。
くずきりとところてんの食感は似ていますが、原材料はそれぞれ土の中と海の中にあって、全然違うものなのです。
水羊羹はどうでしょうか。水羊羹や練り羊羹の原材料を調べてみると、主に砂糖、小豆、寒天であることがわかります。
このうち寒天は、テングサなどの煮汁を固め、凍らせ、乾燥させたものです。ということは、多くの場合、羊羹にはテングサが入っていることになります。原材料から考えると、ところてんと羊羹は近い食べ物といえそうです。

タピオカはくずきりに似ている!?

夏には、ゼリーを食べたくなることも多いですよね。ゼリーは、水で溶いたゼラチンや寒天、ペクチンなどに砂糖や水飴などを加えて、固めて作る菓子です。
ゼラチンは動物の皮や骨などから作る物質で、タンパク質の一種。動物由来の物質なので、ゼラチンを使っているゼリーは、くずきりや羊羹とは、まるで違う食品といえます。
最近、タピオカティーなどとして人気があるタピオカも、くずきりやゼリーに食感が似ています。
タピオカはキャッサバという低木の根茎(こんけい)から作られます。キャッサバの根茎はサツマイモに似ていて、キャッサバイモと呼ばれることもあります。植物の根茎が原材料である点では、タピオカはくずきりに近いといえそうです。
タピオカ、くずきり、ところてん、ゼリー、水羊羹……これらは、食感や味など、似たところのある食品ですが、こうして見てみると、原材料がかなり違うことがわかりますね。

参考資料など

とらや(https://www.toraya-group.co.jp/)、マルイシフーズ(http://maruishi-f.jp/)


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