北陸 少雨と高温のダブルパンチ 原因は太平洋高気圧 前線は北陸を避けるように停滞

2023年8月25日(金)12時10分 tenki.jp

北陸地方では、このあと1週間程度は、これまでの少雨の状態が解消される可能性は小さいでしょう。また、このあともかなりの高温が続く見込みです。水道の蛇口はこまめに閉めるなど、出来る範囲で節水に気を配りながら、熱中症対策・農作物の水の管理や家畜の暑さ対策を継続して下さい。

梅雨入りの速報発表があった6/11から8/24までの経過

梅雨入りしてからは、降水が断続的に強まりました、特に、7/12日夜〜13日未明にかけては線状降水帯が発生しているとして、石川・富山の両県を対象にはじめて「顕著な大雨に関する気象情報」が発表されました。24時間最大降水量は、かほく(石川)で206.5ミリと7月の記録を更新、富山で193.5ミリと通年の記録を更新した他、1時間降水量の通年の更新も複数ありました。各地で河川の増水があり、小矢部川(富山)には氾濫危険情報も発表されました。その他、浸水被害や土砂崩れによる人的被害、交通ダイヤの乱れ等影響は甚大となりました。
梅雨明けの速報発表があった7/21頃からは、強い日差しが照り付け、猛烈な暑さが継続しました。とりわけ、お盆前後の8/9には三国で39.7℃、8/10には小松で40.0℃、8/14には三条で39.8℃を観測する等、体温超えの危険な暑さが頻発、気温の高い状態が続き、亡くなる方も確認されています。
その一方、同じ期間の降水に関しては、ほとんど観測されない地点もあり、渇水が危惧されるなど深刻な状態となっています。

「少雨に関する気象情報」と「高温に関する早期天候情報」の同時発表

8/24午後、新潟地方気象台は、北陸地方に「少雨に関する気象情報」と「高温に関する早期天候情報」を発表しました。前者は、「今後1週間程度の降水量は、これまでの少雨の状態が解消される可能性は小さく、農作物や水の管理等に十分な注意する要する旨の注意喚起」、後者は、「8月30日頃からかなりの高温が予想されるとして、熱中症対策などの健康管理、農作物や家畜の管理等にも十分な注意を要する旨の注意喚起」を発表しました。
水道の蛇口はこまめに閉めるなど出来る範囲で節水に気を配りながら、熱中症対策・農作物の水の管理や家畜の暑さ対策を引き続き継続するようにして下さい。

秋雨前線は北陸を避けるように停滞することが少雨の一因か

上空の太平洋高気圧は27日頃にかけて一旦東へ後退する見込みです。その間、台風10号は日本の東の海上から三陸沖方面へあまり勢力を強めることなく足早に進むでしょう。
その後、上空の太平洋高気圧は再び西へ張り出して日本海まで勢力範囲を強める見込みです。高気圧の縁は季節の境目でもあり、秋雨前線が顕在化する見込みですが、雨雲の主体は日本海上になると考えられます。高気圧の盛衰により、秋雨前線は南北の移動を繰り返しますが、西日本や北日本と比較して、中間に位置する東日本の北陸地方は前線本体の雨雲の影響を受けにくい可能性があります。
台風シーズンが続き、日本の南の海上では台風9号や10号に続き、新たな台風が発生する可能性が出てきました。9月以降は特にこの動向にも注意して、大雨への備えも怠らないようにして下さい。

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