若者の修士・博士号離れ? 日本だけ修士・博士減少

8月28日(火)8時58分 STANDBY


主要国の中で日本のみ修士・博士号取得者数が減少している——。そんな調査結果を科学技術・学術政策研究所が8月22日に発表した。ネットで議論となっている。

調査は「科学技術指標」と呼ばれるもので、日本の科学技術活動を体系的に把握する目的で行われている。その中で、人口100万人当たりの修士・博士号取得者数について調べており、日本、米国、ドイツ、フランス、英国、韓国、中国の7カ国で2008年度と2014〜17年度で比較している。

修士号取得者は、人口100万人あたりで日本は584人から570人、米国は2174人から2446人、ドイツは2001人から2359人、フランスは1555人から1976人、英国は3023人から3697人、韓国は1487人から1630人、中国は225人から350人。日本以外の国はその数は増加している。

博士号取得者数も同様の傾向だった。同じく人口100万人あたりで日本は131人から118人、米国は222人から272人、ドイツは312人から348人、フランスは169人から177人、英国は286人から353人、韓国は191人から279人、中国は32人から38人。日本の博士号取得者は人文・社会科学、自然科学いずれも減少した。

同研究所によると、日本の博士号取得者数は過去には増加していたが00年代になると鈍化。06年度をピークに減少傾向に転じるも、10年度にいったんは増加。しかし、その後は再び減少傾向が続いている。主要専攻別の内訳は、保健(医学、歯学、薬学及び保健学)が最も多く、5856人と全体の38.9%。次いで工学が3538人(23.5%)、理学は1377人(9.2%)となっている(内訳は実数)。

SNSでは、日本だけ修士・博士号取得者数が減少していることが反響を呼んでいる。その理由として、修士・博士号を取得しても就職できない可能性があることや、企業が採用した修士・博士卒業者を冷遇してきたツケであるなど厳しい意見が挙がった。さらに、日本だけわかりやすく低迷していることに国の行く末を案じる声もあった。

ほかにも、これからはポスドク(ポストドクターの略で任期付き研究者のこと)も苦しいのではないか、学生時代に40代の非正規の研究者を見て修士・博士へ進む道は考えられなかった、一部の大学を除き研究費は減らされており、修士・博士号取得者が減少するのも“当たり前”などという声も多かった。

“若者の修士・博士号離れ”ともいえる日本だけの異常事態に、ユーザーたちは大きな衝撃を受けているようだ。

(山中一生)

■関連リンク
「科学技術指標2018」
http://www.nistep.go.jp/archives/37708

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