医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<食中毒>「発症場所は家庭が急増」

9月2日(月)5時55分 アサ芸プラス

 気温も湿度も高い時期に最も多く発生する食中毒。

 食中毒といえば、近年「病原性大腸菌O-157」が猛威をふるっている。加熱が不十分な肉類などが主な感染源となり、潜伏期間は2〜3日が一般的。鶏や牛、豚などが原因の「カンピロバクター」は1〜7日(平均は2〜3日)、生肉・生卵などの「サルモネラ菌」は12〜24時間。カキなどで知られる「ノロウイルス」も、1〜2日の潜伏期間だ。

 激しい下痢や腹痛、嘔吐、発熱などの症状が起きる。

 つまり、細菌性やウイルス性の食中毒の場合、直前に食べたものより2〜3日前に食べたものが原因となるケースが多い。

 一方、サバやイワシなどに寄生するアニサキスなどの寄生虫の場合は、数時間で激しい腹痛や嘔吐が発症する。

 近年、食中毒で増えているのが、鶏肉を中心とした「カンピロバクター」。理由としては、牛レバーや豚の生食提供が法律で禁止される中、鶏肉はレバーや半生状態で食べる機会が増えたことが推測されている。

 また、意外に多い発症場所が家庭での食事 。まな板などを介して菌が他の食材に付着することが多いので、肉と野菜を切るまな板は分別し、食材を切ったらそのつど洗う、などの注意が必要だ。また、肉は中まで十分に加熱すること。

 食中毒になる人・ならない人には当然ながら、食べた量の差が影響している。加えて、免疫力の個人差も大きく、乳幼児や高齢者、持病がある人などは重症化しやすいと言われているので注意が必要だ。

 ちなみに、「一度アタッたら、その食材を食べられなくなる」と思い込んでいる人もいるが、心配は無用。例えば、カキやサバなどを食べて嘔吐、じんましんの症状が出たら、むしろ食中毒ではなく、その食材に対するアレルギーを疑ったほうがいい。ぜひ検査をおすすめする。

田幸和歌子(たこう・わかこ):医療ライター、1973年、長野県生まれ。出版社、広告制作会社を経てフリーに。夕刊フジなどで健康・医療関係の取材・執筆を行うほか、エンタメ系記事の執筆も多数。主な著書に「大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた」(太田出版)など。

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