消費増税大丈夫? 東芝テックが「キャッシュレス決済端末機」納品遅れ

9月5日(木)6時0分 文春オンライン

 10月1日の消費増税にあわせて導入されるキャッシュレス決済へのポイント還元策。そんななか、キャッシュレス決済端末機の製造が発注に追いついていないという。クレジットカード会社の営業担当者が打ち明ける。


「多くの小売店では大量の販売データを管理する機能(POSシステム)を搭載したレジを使用しており、決済端末を導入する場合はレジと連動させる必要があります。そのPOSの国内シェア6割を持つリーディングカンパニー・東芝テックに納期遅れが生じているのです。業者によっては何千台規模で導入が棚上げになる事態に追い込まれています」



※写真はイメージです ©iStock


 製造が遅れているのは、ICクレジットカード、QRコードや電子マネー、多通貨決済にも対応している人気機種。10月1日の開始に間に合わないどころか、年内納品の目処(めど)すら立っていないという。


 福岡の小売店主が怒りを露にする。


「うちでは余裕を持って6月末に申込を済ませました。7月中に納品する約束だったはずが、8月になって突然『キャパオーバーで、納期の目処が立ちません』と言い出した。もう怒り心頭です。キャッシュレスで支払いたいお客さんも沢山いるだろうからって、一生懸命準備してきたのに……」



業務が煩雑になる上、端末代金の負担も増加……


 決済端末が消費増税に間に合わない場合、小売店はどうすればいいのか。


「同様の機能を有する他社製端末で代替する他ない状況です。ただ、他社製の端末で接続がうまくいかない場合、金額を2度打ちするなど煩雑になります」(前出・カード会社の営業担当者)



 もし他社製で急場を凌いだとしてもいずれ東芝テック製に切り替える場合、1台17万円程の端末代金は補助金対象外なので全額事業者負担となってしまう。


 経済紙記者が続ける。


「親会社である東芝の車谷暢昭会長は『我々の機器から得られるPOSデータを活用し、ブルーオーシャン(競争相手がいない市場)を狙う。別の顧客とともに事業展開する可能性もあります』と息巻いています。しかし、今回のキャッシュレス特需に対応できない体たらくぶりでは、社会インフラの担い手として責任感が欠如していると言わざるを得ません」


 東芝テックの広報担当者は次のように回答した。「当初の計画に対して2倍近い申し込みが発生しました。弊社としても、ご要望頂いている小売店に少しでもご迷惑をお掛けせぬように、需要に対して少しでも前倒しで追加供給できるよう継続努力しております」


 中小企業の悲鳴は止まらない。



(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年9月5日号)

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