「そうめん1パック1400円」の衝撃。フランスのスーパーで驚く「一般的な日本食品」の高額っぷり

2024年9月12日(木)21時25分 All About

フランスで日本食がブームになってから、長い年月がたちます。日本の食品に至っては、フランス人が日頃利用するスーパーマーケットにも並ぶほど。ではどんなラインナップで、どれくらいの値段で販売されているのでしょうか(写真は筆者撮影)。

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美食の国、フランスで高い評価を得る日本食。「おいしい」「ヘルシー」「見た目がきれい」と、“好きな外国の食べ物ナンバーワン”に挙げるフランス人も少なくありません。
実際、首都パリにはたくさんの日本料理店がありますし、すしやラーメンは「日本の定番料理」として抜群の知名度を誇っています。しかし、毎日外食するわけにはいきません。フランスは物価が高いので、自炊率も非常に高いのです。

一般的なスーパーにある「日本の食品」はいくらで手に入る?

そこで向かうのがスーパーマーケット。フランスのスーパーでは、「あの味を家庭でも再現したい」と思うフランス人のために、さまざまな日本食品が置かれています。
ところが、納豆・だし・カレーのルーなど、フランスで日本と変わらない商品を手に入れるには、都市部にある日本食品専門店に行かなければいけません。インターネット注文もできますが、送料がその都度かかってしまいます。
では、フランスの一般的なスーパーに販売されている日本食品はどんなものなのでしょうか。

しょうゆ

どのスーパーでも置かれている日本の食品といえば、「SHOYU(しょうゆ)」です。中でも多いのが「キッコーマン・フランス」の卓上しょうゆ。最近ではBIO(オーガニック)のしょうゆも並ぶようになりました。
味は日本のものより濃いめ。値段が高く、100ミリリットルで3.7ユーロ(約585円)もします。和食を作るのに欠かせないしょうゆですが、とても高価なので、日本のように気軽には使えません……。

カップヌードル

しょうゆに次いで多いのが、カップヌードルです。カップヌードルには「チキン風味」「シーフード風味」などがあり、値段は2.15ユーロ(約340円)でした。

そうめん

筆者がとあるスーパーで見つけた「そうめん」も、思わずその値段に驚いてしまいました。こちらは1パック500グラムで8.88ユーロ(約1400円)。空輸コストの問題だと思いますが、なかなか手の出ない値段です。
その他では、すし酢、インスタントみそ汁、ノリ、照り焼きソース、ワサビなどが置かれています。ただ値段はどれも高く、日本の3〜5倍はするといってよいでしょう。そのためフランス人の目には、日本食が「高級食品」として映っているようです。

オーガニック食品店では日本食品が多め

フランスではエコ志向・健康志向の人が増えているため、ベジタリアンやヴィーガンの人口も増加傾向にあります。そんな彼らがよく利用するのが、街の「オーガニック食品店」です。一般的なスーパーよりも日本食品のラインアップが豊富で、さらに充実した商品を見ることができます。
ベジタリアンやヴィーガンの間で大人気の日本食品。認知度の高いものとしては、豆腐、そば、みそといった食品が挙げられます。これらは日本語のままパッケージに書かれていますので、フランス語圏でも通用するメジャーな日本食品だといえるでしょう。

お米/スシ・ライス

日本通のフランス人の中には、「ちらしずし」「太巻き」を家庭で作る人もいます。用意するお米は、フランスで手に入る「RIZ SUSHI(スシ・ライス)」。これは西ヨーロッパで生産されているお米で、形が丸く、日本のお米にも少し似ています。そんなRIZ SUSHI(スシ・ライス)の値段は、500グラムで3.49ユーロ(約550円)でした。そこまで高価でない理由は、ヨーロッパ域内で生産されているため。日本米とは違いますが、安くて便利なお米として知られています。

豆腐

豆腐もまた、ヴィーガン向けの人気食品です。実はフランスで販売されている豆腐のジャンルは多く、燻製(くんせい)、バジル入り、発酵豆腐など、日本では見かけない種類が販売されています。日本の絹ごし豆腐に最も近いものとしては、ナチュラル風味の「TOFU SOYEUX」。値段は1丁3.39ユーロ(約535円)と高めですが、その豊富な種類からは「豆腐の需要の高さ」をうかがうことができました。

フランス人にとって、日本食品は「たまに」のぜいたく

フランスの日本食品がどれほど高価か、お分かりいただけたかと思います。自炊率が高いとはいえ、フランス人にとっての日本食はやはり「高級」。もし日本人がこちらで手料理を振る舞えば、フランスの人々にかなり喜ばれるはずです。
※各日本食品の価格は記事執筆時点
この記事の筆者:大内 聖子 プロフィール
フランス在住のライター。日本で約10年間美容業界に携わり、インポートランジェリーブティックのバイヤーへ転身。パリ・コレクションへの出張を繰り返し、2018年5月にフランスへ移住。2019年からはフランス語、英語を生かした取材記事を多く手掛け、「パケトラ」「ELEMINIST」「キレイノート」など複数メディアで執筆を行う。
(文:大内 聖子)

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