佐喜真氏惨敗の沖縄知事選 公明支持者が「3割」も相手陣営に投票した理由

10月1日(月)19時51分 J-CASTニュース

公明党は党本部と沖縄県本部との「ねじれ」が解消できないまま選挙戦に突入した

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2018年9月30日に投開票された沖縄県知事選では、社民・共産や一部の企業人による「オール沖縄」勢力の支援を受けた前衆院議員の玉城デニー氏(58)が前宜野湾市長の佐喜真淳氏(54)=自民、公明、維新、希望推薦=に大差をつけて当選した。

報道各社が行った出口調査では、玉城氏が無党派層の支持を伸ばしながら社民・共産・立憲民主の支持者を固めた。対照的に、佐喜真氏は自民・公明の支援を受けたはずだが、両党の支持者のうち2〜3割が玉城氏に投じている。



無党派層の7割が玉城氏に...



元々沖縄は、自民・公明が強くない土地柄だ。とりわけ公明は、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設問題をめぐり、移設容認の党本部と、反対を堅持する沖縄県本部の「ねじれ状態」を棚上げしたままで選挙戦に突入したという経緯がある。辺野古移転に反対する支持者の反発を招いた可能性がありそうだ。




自民・公明は、菅義偉官房長官、小泉進次郎筆頭副幹事長、遠山清彦衆院議員らを現地に送り込んだが、結果を見る限り、必ずしも奏功しなかったようだ。



朝日新聞、沖縄タイムス、琉球朝日放送(QAB)の出口調査では、佐喜真氏に投票した人は自民支持層で78%、公明支持層は71%にとどまった。2〜3割は玉城氏に流てたいたことになる。毎日新聞と琉球放送(RBC)が行った出口調査でも、佐喜真氏に投票したのは「自民支持層の8割、公明支持層の7割弱」。



玉城氏の事務所に創価学会のシンボル旗掲げた人まで



公明党は、故・翁長雄志知事が大勝した14年の県知事選では自主投票を選択。県本部は移設反対の立場を堅持している。


8月20日に県本部は佐喜真氏と政策協定を結んだが、そこでは基地問題は「封印」。翌21日に党本部は佐喜真氏の推薦を決めた。党本部としては、沖縄県知事選で自民党に「貸し」をつくることで、改憲に向けた安倍政権の動きをけん制する狙いもあるとみられるが、県本部の行動の整合性に疑問を持った支持者も相当数いたようだ。


玉城氏の選挙事務所には、公明党の支持母体である創価学会のシンボルの3色旗を掲げた男性まで現れ、当確を報じるテレビや動画配信の画面に映し出された。



これに近い「ねじれ」は、かつての自民党でも起こった。自民党が政権に復帰するきっかけになった12年の衆院選で、自民党の候補者は沖縄県の小選挙区から「県内移設反対」を掲げて出馬。4つある小選挙区のうち3つで当選し、残る1つも比例復活で議席を確保した。


ところが、自民党が政権に復帰すると、辺野古移転を推進する党本部と、それに反対する沖縄県連との「ねじれ」が顕在化。結局は13年末に県連や県選出の国会議員が辺野古容認に転じ、「ねじれ」は解消されたが、「党本部による踏み絵」「公約破り」などとして禍根を残した。


14年の衆院選では4つの選挙区で自民は「全敗」し、4人とも比例復活。17年は4区で西銘恒三郎氏が当選し「1勝3敗」。比例復活したのも1区の国場幸之助氏だけだった。



なお、台風24号の接近で県選管が早めの投票を呼びかけたこともあって、有権者の約35%にあたる40万6984人が期日前投票で投票している。全体の投票者数は72万5254人で、全体の56.1%が期日前投票を利用したことになるが、各社の出口調査では期日前投票はカバーされていない。



(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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