無洗米の実力を引き出す炊き方・味わい方

2019年10月3日(木)6時30分 ウェザーニュース


2019/10/03 06:34 ウェザーニュース

新米が美味しい季節になりました。スーパーやお米屋さんには、普通米の隣に5kgで100円ほど高い無洗米も並んでいます。その価格から敬遠する人もいますが、米を研ぐ手間がいらないだけでなく、お米本来の風味を味わうことができるのです。

あなたは普通米、無洗米、それとも…

ウェザーニュースは、「普段のお米は、どんな種類を使っていますか?」というアンケート調査を行いました(8月30〜31日実施、9766人回答)。結果は普通のお米を使っている人が76%で、無洗米はわずか18%でした。

回答に添えられたコメントを紹介します。
【無洗米】
「水道代が高いので無洗米。でも無洗米を売っている店は少ないし、種類も少なくて不便」
「手間も省けて、環境にも優しいので」
「とにかく楽。研ぎ方によって旨味を洗い流してしまうと聞いたから」
【普通のお米】
「とにかく安いので」
「気分的に洗いたくて無洗米は使っていません」
「無洗米と違いがわからない」
【その他】
「体にいい玄米です」
「地元農家の玄米を購入し、その都度精米して食べています」
「自然栽培の7分づきお米」
また、地域別で見ると、無洗米は関東(23%)と沖縄(23%)で比較的多く、逆に北陸(7%)と中国(11%)で比較的少ないことがわかりました。

「米研ぎ3年、炊き8年」

無洗米と普通米はどちらが美味しいのでしょうか。長年お米を取り扱っている「お米のとけし」(沖縄県北谷町)に聞きました。
「無洗米が発売された当初は、低価格のお米が使われ、米ヌカを落とす技術も十分ではないため、無洗米はまずいといわれました。しかし、今では研米機の性能が格段に向上しています」

「お米のとけし」では、「お米ラボ」と称して社員全員でお米の試食会を行いました。同じ銘柄のお米を普通米と無洗米で食べて、見た目、粘り、甘み、粒粒感など項目ごとに評価します。もちろん、どちらが無洗米か知らせないブラインドテストです。
「結果は、無洗米180点、普通米181点で互角でした。それなら無洗米を選ぶ必要がないと思うかもしれませんが、米を研いだのも炊いたのも当社のベテラン社員です」(お米のとけし)
料理人の世界では、「米研ぎ3年、炊き8年」といって、米を研ぐのも修行が必要です。「お米ラボ」ではベテラン社員が普通米と無洗米を同時に炊きました。その結果が互角でした。米は研ぎ方が難しいとされています。無洗米なら素人でも美味しく炊けるということになります。

プロの風味になる無洗米の炊き方

「無洗米を炊くときは、普通米よりも水の量を少し多め(米1カップにつき大匙1〜2杯程度)、浸水時間もやや長めにするのがコツです」(お米のとけし)
お米の研ぎ方が不十分だと米ヌカが風味をそこない、力を入れ過ぎると米が割れたりしますが、無洗米はその心配をせずにプロの風味を楽しめます。
秋は、栗やマツタケなど、お米と相性の良い食材も旬を迎えます。無洗米を利用して、秋の味覚を楽しんでみてはいかがでしょうか。

参考資料など

取材協力:とけし商事株式会社(http://www.tokeshishoji.jp/)


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