中原淳一作品に「そっくりと言わざるを得ない」指摘 浴衣デザインめぐり販売中止騒動

10月13日(金)7時0分 J-CASTニュース

中原淳一が昭和30年代に発売したペーパーバッグ(資料提供:ひまわりや、J-CASTニュース撮影)

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昭和初期に活躍した画家・中原淳一(1913‐1983)の作品に酷似した商品が販売されたとして、著作権の管理運営を行う「ひまわりや」(東京都渋谷区)が注意を呼びかけた。

「ひまわりや」代表の中原利加子さんはJ-CASTニュースの取材に対し、「本当に残念」だと胸中を明かした。商品は現在、販売が中止されている。



ツイッター上で「似ている」との指摘が複数あり...



似ていると指摘されているのは、ファッションブランド「ツモリチサト」の2017年コレクションの浴衣。ひまわりの大輪の花と葉や茎がデザインされている。



ひまわりやは2017年10月4日、「中原淳一の作品に類似したデザインの商品について」というコメント文を公式サイトとSNS上で発表し、淳一作品とは全くの別物だと明かした。疑惑の浴衣と淳一が昭和30年代(1955年〜)に発売したペーパーバッグ、同社がライセンス供与して発売された布地を並べた画像も掲載している。見比べてみると、特に浴衣の右袖の構図は、ペーパーバッグのデザインによく似ており、葉の配置までそっくりに見える。



発表文によると、浴衣は「京都丸紅」(京都市)が製作したもので、津森千里デザインスタジオからライセンス及びデザイン提供を受けたものだという。ひまわりやからライセンス供与などは行っていない。



J-CASTニュースが10月6日に取材した中原さんの話によると、7月末にツイッター上で「似ている」との書き込みが複数あることに気付いたという。調査したところ、浴衣と淳一作品が「そっくりと言わざるを得ない」ことが発覚した。



そこで、製造販売元の京都丸紅に対して経緯を問い合わせたところ、8月になってから回答があった。京都丸紅側の説明によると、津森千里デザインスタジオからは、津森千里さん本人のイメージから生まれたオリジナルデザインなのだが、似ていることは否めず、混乱を招いたこと等について真摯に受け止める旨の説明があったという。このため、京都丸紅は今後の製造を中止する、とも回答してきた。しかし、京都丸紅のウェブサイトに浴衣は掲載され続けており、浴衣の販売は継続されていたようである。



ひまわりやはこれを納得できないとし、再度弁護士を通して、(1)販売中止(2)謝罪文等の掲示・公表——を求めた。また、謝罪文の公表等がない場合には、ひまわりやの公式サイト上で公表することも伝えた。これに対し、京都丸紅は8月末に販売を中止。販売数や在庫数などの報告もあった。しかし、著作権侵害に当たるような問題はないとして、謝罪はなかったという。



「ひまわりは象徴的なシンボル」




ひまわりやとしては、京都丸紅側から謝罪文等の掲示や公表があれば、事を公表するつもりはなかったという。ただし、誤解を招きかねないことや、混乱したファンもいたため、公式サイト上での公表に至った。



中原さんは「本当に残念という気持ちが一番強い」と話す。淳一は日本のファッション界においても先駆的な存在であることから、「先人に対する敬意を持って欲しかった」ともいう。ひまわりは淳一にとって象徴的なシンボルであり、デザインに多く取り入れたほか、会社や雑誌の名前にも冠している。



「会社同士のやり取りで、デザインされたご本人がどう思っていらっしゃるかは分かりませんが、すごく残念ですね。淳一のひまわり作品を知らなかったとしたら、それはそれで残念ですが...」


ひまわりやは発表文の中で、類似品を購入する際には問い合わせをすれば、ライセンス供与などを行っている商品かどうか回答するとしている。



J-CASTニュースは10月12日、京都丸紅に取材を申し込んだが、特に話せることはないとして詳しい話は聞けなかった。ツモリチサトブランドを運営するエイ・ネット(東京都江東区)にも5日に取材を申し込んだが、特に話せることはないとのことだった。

J-CASTニュース

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