台風19号で八ッ場ダムに称賛の嵐 「治水事業に無駄などない」との声も

10月13日(日)17時25分 しらべぇ

八ッ場ダム(画像引用:国土交通省 八ッ場ダム工事事務所

台風19号による河川の氾濫が相次ぐ中、国が来春の運用開始を目指し、10月1日に貯水試験を始めたばかりの八ッ場(やんば)ダムに称賛の声があがっている。この話題はツイッターでも一時トレンド入りした。


■町を二分

八ッ場ダムは、利根川の氾濫による洪水被害を防ぐとともに、首都圏の人たちの生活用水や工業用水を確保するため、1952年に建設省(現在の国土交通省)が、群馬県長野原町と東吾妻町の町境に計画したダム。

計画が発表された当初、「首都圏の人たちのために故郷が水没する」ことになるため、地元住民はダム建設に強く反対した。その後、賛成派と反対派に分かれ、町を二分するような深刻な問題となり、地元住民は大変つらい思いをすることに。

1980年に群馬県が生活再建案を、1990年には建設省と群馬県が地域居住計画を提示することで、地元住民はダムの建設に向けた話し合いを始めることになった。


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■構想から40年

住民の苦渋の選択の末、1992年に長野原町で、1995年には吾妻町(現東吾妻町)で「八ッ場ダム建設に係る基本協定書」が締結され、ダム建設事業が動き始めたが、このとき既にダム建設構想から、40年以上が経っていた。

2009年9月17日、鳩山内閣の下、前原国土交通大臣は、突然八ッ場ダムの建設中止を明言。これは、地元住民の意見、関係市町村、共同事業者の1都5県の意見を聞くことなく、国が一方的に判断したものだった。

国は、八ッ場ダムの建設中止を発表後、一切の予断を持たずに再検証を実施することを表明し、有識者の意見を十分に聞き、最終的には、その検証結果に沿って国土交通大臣が適切に判断することとした。

■継続決定の知らせ

2011年12月22日、前田国土交通大臣は、国交省政務三役会議において「八ッ場ダムの建設継続」を決定したことを発表。2013年5月15日に「利根川・江戸川河川整備計画」が策定され、「八ッ場ダム」が盛り込まれた。

ダム本体建設工事については、2014年8月20日に国が清水・鉄建・IHI異工種建設工事共同企業体と請負契約を締結。

2016年6月14日からコンクリート打設を開始し、2019年6月12日に打設完了式を開催。また、2019年10月1日には試験湛水(たんすい)が開始された。


■54メートル水位が上昇

国土交通省関東地方整備局の速報によると、13日午前5時現在の水位は標高573.2メートルとなり、満水時の水位(標高583メートル)まで10メートルほどに迫った。台風によるダムの被害は確認されていない。

周辺では11日未明から13日朝までに累計347ミリの雨が降り、山間部から流れ込んだ水でダム湖の水位は約54メートルも上昇した。水没予定地に残された鉄橋も11日時点では見えていたが、完全に水の底に沈んだ。


■八ッ場ダムがなかったら…

八ッ場ダムがなかったら、群馬県が終わっていたという声もあがっている。

「無駄な治水事業など無い」


「民主党政権のままだったら下流は今頃大洪水か」


「これで助かった命はたくさんあるんだろうな。現場の方、大変お疲れ様でした」


旧民主党政権が実施したパフォーマンス仕分けのようなものは、いらないものと言えるのかも知れない。


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(文/しらべぇ編集部・おのっち



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