秋冬も気をつけたい紫外線 季節変動が小さい波長も

2018年11月4日(日)10時0分 ウェザーニュース


2018/11/04 09:31 ウェザーニュース

日差しが心地よい季節になりましたが、紫外線対策をサボってはいないでしょうか?美容のためだけでなく、肌の健康を守るためにも欠かせない、秋冬の紫外線対策について紹介します。

秋冬の紫外線変化のメリット・デメリット

地上に降りそそぐ紫外線の量は、季節によって変動します。夏に比べて浴びる紫外線量が減少する秋〜冬は、美肌のためには嬉しい時季です。
「その分、秋は夏のダメージからの回復をはかりたい期間です。紫外線の強い夏にリゾートなどに出かけ、お肌への影響が気になっている人も多いでしょうが、紫外線が弱まる秋冬は、薬用の美白化粧品を選んでケアを行えば効果が上がりやすいのです」(コーセー経営企画部広報室・内田小巻さん)
一方で、「秋冬は紫外線が弱い」という意識がデメリットにもなります。
「秋になると全く紫外線対策をしなくなってしまう人がいるのです。しかし秋以降、紫外線の心配がなくなるわけではありません。全体の紫外線量は減っても、季節変動が少ない紫外線もあるのです」(内田さん)

秋冬にあまり減らない紫外線とは

太陽光の種類。数字は波長で単位はnm:ナノメートル(気象庁ホームページより)

紫外線とは、太陽光のうち可視光線よりも波長の短いものを指します。さらに波長領域によってUV-A(315 〜 400nm)、UV-B(280〜315nm)、UV-C(100〜280nm)の3つに分けられており、性質が異なります。
UV-Cは大気を進む間に、成層圏オゾンと酸素分子によって全て吸収され、地表に届きません。
UV-Bも大気中で大幅に減少しますが、一部が到達します。肌への作用は強く、日焼けやシミだけでなく、表皮細胞やDNAを傷つける原因となります。

UV-Aは大気であまり吸収されずに地表まで届きます。波長が長い紫外線なので、窓ガラスでさえ通過してしまうという特性があります。UV-Aは肌の奥(真皮)まで届き、じわじわと肌に様々な影響を及ぼします。長年にわたって浴びることでシワ、肌のたるみなどの原因となります。

「弊社の研究でも、UV-Aによって肌の老化が起きやすくなることが明らかになっています。年齢を重ねるほど肌は抵抗力が弱くなるので、より注意が必要です」(内田さん)

またUV-AはUV-Bに比べると季節による変動が少なく、夏と比べて1/2程度にしかなりません(UV-Bは1/5程度)。
「ですから、1年を通して紫外線対策をすることが大切なのです。“日焼け止め”を使うのが面倒という人は、サンカット効果のある美容液や日中用の下地など、なるべく紫外線から肌を守るものを取り入れましょう。具体的には、SPF20(UV-Bをカットする力の目安)・PA+(UV-Aをカットする力の目安)前後のものが良いでしょう。
そして、肌の代謝が正常に行われ、紫外線ダメージから肌をスムーズに回復するためにも、保湿を忘れずに、秋冬の紫外線に備えましょう」(内田さん)

参考資料など

「紫外線環境保健マニュアル2015」(環境省)


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