教諭に工作用ハサミで髪を切られて不登校に 「娘は適応障害で通院」と両親が提訴

11月12日(火)9時41分 しらべぇ

髪・ハサミ(bee32/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

山梨市内の中学校で2016年に女子生徒が教諭に髪を切られて不登校となった問題で、生徒の両親は市に770万円の損害賠償を求め、甲府地裁に提訴した。

また、生徒がいじめを受けたとして当時の同級生1人と保護者にも慰謝料を求めて提訴。しらべぇ取材班は、山梨市教育委員会などから詳しい話を聞いた。


■「変、キモい」と中傷

教委によると、女子生徒は2016年6月に、同級生から「臭いが気になり給食が食べられない」などと言われたために、担任・学年主任・養護教諭から衛生指導が行われた。

この中で、洗髪やショートヘアスタイルが話題となり、翌日の夜、本人の依頼により母親が背中の中ほどまであったロングヘアを肩口までカットしたという。

しかしながら、母親が眠かったために途中で終わり、翌朝に整える約束をした。翌日は生徒が寝坊したため整えられず、「あとは先生に整えてもらったら」と送り出した。

そして、この生徒が登校時に出迎えた教諭に短くなった髪を見せて、「あとは先生に整えてもらいなさいと言われました」と発言。

それを受けて、学年主任だった教諭が工作用はさみで生徒の髪を整えた。その後、スクールバスで帰る際に、バスの中で一部の生徒から「変、キモい」との声があがって急に元気がなくなり、不登校になったという。


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■保護者は「学校事故」と要望

2017年2月、この事案に関して学校内に「いじめ問題調査委員会」が設置され、調査が行われた。

その後、保護者からの「本事案は学校事故である」との要望があり、市では学校事故詳細調査委員会を設置。2018年5月から2019年2月まで、調査を行い、学校事故詳細調査委員会から調査結果の報告を受けた。

その報告書では、不登校になった原因としては、「2016年6月8日に教諭が対象生徒に行ったヘアカットが不登校の原因となったもの」とまとめらた。


■「娘への具体的救済はなかった」

学校事故が発生して以来、卒業されるまでの間、この生徒の出欠席が繰り返されており、市教委は不登校重大事態として認識していた。

生徒が不登校に陥ってからは、「学習に対する支援」「生活・環境に対する支援」「保護者・関係諸機関との連携による支援」について、支援方策をまとめ、本人及び保護者の同意に基づくものを実施していたという。

具体的には、ICT(情報通信技術)を利用したリモートスクーリング、校外指定場所での学習などを行ってきたとのこと。女子生徒は現在、県内の高校に通っている。

両親は8日に会見を開き、母親は「娘は適応障害で通院を続けている。市から娘への具体的な救済はなかった」と話した。市は「訴状が届いたら内容を精査し、対応したい」としている。


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(文/しらべぇ編集部・おのっち



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