<砂川事件>抗告を棄却 東京高裁「『正義』免訴にならず」

11月15日(水)13時3分 毎日新聞


 駐留米軍の憲法適合性が争点となった1957年の「砂川事件」で有罪が確定した土屋源太郎さん(83)=静岡市=ら元被告4人(うち1人は遺族)の再審請求即時抗告審で、東京高裁は15日、元被告側の即時抗告を棄却する決定を出した。


 秋葉康弘裁判長は「請求人(元被告)が主張する『正義の観点』は法律上の免訴理由にならず、再審請求は認められない」とし、東京地裁に続いて再審開始を認めなかった。


 事件では57年7月、東京都砂川町(現立川市)の米軍基地内にデモ隊が入り、土屋さんら7人が日米安保条約に基づく刑事特別法違反(米軍施設への侵入)で起訴された。


 59年3月の東京地裁判決は米軍駐留自体を違憲として全員を無罪としたが、最高裁は同12月、「米軍駐留を認めるかどうかは司法審査の対象外」と1審判決を破棄して差し戻した。差し戻し後の審理で7人の罰金刑が確定した。


 2008年以降、当時の田中耕太郎最高裁長官(故人)が最高裁判決前に駐日米大使と面会し、公判日程などを伝えたとする米公文書が相次いで見つかり、土屋さんらは14年、再審請求。「憲法で保障された公正な裁判を受ける権利を侵害された」と主張し、有罪が確定した裁判は打ち切られるべきだったとして免訴を求めた。【石山絵歩】

毎日新聞

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