食器の「つけ置き洗い」はダメ 菌うじゃうじゃ「排水口並み」汚さ

12月3日(土)10時0分 J-CASTニュース

食器の「つけ置き洗い」は菌がうじゃうじゃ(写真は、衛生微生物研究センターのホームページ)

写真を拡大

   こびりついて落ちない鍋や食器の汚れなどを「つけ置き洗い」する人は少なくないだろう。そのほうが、汚れが水にふやけて落ちやすいからだ。



   ところが、食後の食器を10時間、水につけ置きすると、ブドウ球菌や大腸菌の一種など菌の数は約7万倍に増殖するとの実験結果を、菌やカビについて調査研究している「衛生微生物研究センター」がまとめた。食器のつけ置き洗いは菌が増えやすいと注意を呼びかけている。


女性の32%が食器を10時間以上放置した経験がある


   衛生微生物研究センターが行った実験は、7〜8月に、水を張ったボウルに肉や魚、ごはん、野菜をそれぞれ1〜5グラム入れ、食器とともに室温で10時間放置した。その結果、食器をつけた水にブドウ球菌や大腸菌の一種などが増えて、「キッチンの排水口並み」になった。


   食器にも同じぐらいの菌が付着しているとみられ、スポンジに洗剤をつけて洗っても、最大でも1000分の1程度にしか菌が減らなかった。また、弁当箱のふち部分など、洗いにくい個所は菌が残りやすいため、10分の1程度にしか減らなかったという。


   こうしたことから、汚れが落ちやすいと思われていた「つけ置き洗い」は、長時間置いておくと衛生面でよくない結果を招くことがわかった。


   とはいえ、鍋や食器などにこびりついた汚れを落とすのは大変だ。ひと晩つけ置きしても結局汚れが落ちず、翌朝スポンジに洗剤をつけてゴシゴシ洗うことになったりする。


   一方で、同センターが別途180人の女性に行ったインターネット調査では、32%が食後の食器を10時間以上放置した経験があると答えており、「つけ置き洗い」は日ごろからよく行われているようだ。


   李憲俊所長は「菌が繁殖しやすい温度は20〜35度と幅広く、冬も食中毒には注意が必要だ」としている。厚生労働省の調べでも、2010年の食中毒患者数は2万5972人で、このうちの4割以上が冬に起きている。


つけ置き洗いは「推奨していません」

   衛生微生物研究センターの実験では、「たとえば、1時間程度であれば、食器をつけ置きしてもほとんど菌は殖えません。菌が繁殖を始めるまでは数時間かかるからです」と、李所長は説明する。


   菌が殖えてしまうと、食器洗い洗剤だけでは菌が多く残ることになるので、「台所用殺菌剤や高熱処理食洗機などを使用したほうがいいと思います」という。



   じつは、キッチン用品や食器洗い用洗剤の「ジョイ」を販売するP&Gも、「つけ置き洗いは推奨していません」と話す。


   「ジョイ」は高い洗浄力が「売り」。同社は「保存容器の色つき、肉の脂汚れや揚げ物の油、魚焼きグリルなどの汚れもすっきり落とす」と胸を張る。「除菌タイプ」もあるという。


   それでも、食器は早めに洗ったほうがいいようだ。

J-CASTニュース

「家事」をもっと詳しく

「家事」のニュース

トピックス

BIGLOBE
トップへ