別の「マルチ商法」上級会員が「桜を見る会」招待を勧誘に利用の疑い

12月4日(水)16時0分 文春オンライン

 マルチ商法で多数の被害者を出した「ジャパンライフ」の元会長に「桜を見る会」の招待状が送られ、勧誘に利用されていた問題は、国会でも追及され、波紋を呼んでいる。


 その最中、「週刊文春」の取材で、別のマルチ商法においても、「桜を見る会」が利用されていた実態が明らかになった。



2019年に開催された「桜を見る会」 ©文藝春秋


 取材班は1冊の冊子を入手。その表紙には、桜の木を背にした安倍首相夫妻と中年の男女、あわせて4人が写っている。下部には〈安倍総理主催「桜を見る会」平成28年4月9日〉の文字。


「これは、表紙に写っている男性・X氏が、勧誘のために作成、販売した冊子です。X氏は『全国福利厚生共済会』というマルチ商法業者の団体に所属しており、最高ランクの上級会員にあたる“プライムダイヤモンドクラブメンバー”です。彼は周囲に『この冊子を使って勧誘するように』と勧め、1冊1000円で売りつけたのです。総理とも縁のある人がやっているビジネスとなれば、宣伝効果は抜群ですから。『持っていないなら売ってやるよ』と言われたメンバーもいます」



 全国福利厚生共済会とは、商品ではなく福利厚生サービスを提供する民間団体。公式サイトには〈当会の提供するプライムビジネスは、「特定商取引に関する法律」に規定する「連鎖販売取引」に該当します〉とある。「連鎖販売取引」とは、いわゆるマルチ商法のことだ。


 X氏は50代で、九州地方在住。自宅を訪ねた小誌記者に、X氏はこう語った。


「冊子は妻が作った手作りのものですが、勧誘に使ってくださいと勧めたことはない。売上は(2016年の)熊本地震の寄付に使ったんです。私がお客さんから1000円ずつの寄付を募って、応じてくれた方に、私がこれまでやってきたことの証として配った。(渡した相手は)覚えていませんが、100人ほどいるかもしれません」


 勧誘に利用したことは頑なに否定するX氏だが、彼の招待状にも、ジャパンライフの元会長と同じく、“総理枠”とされる「60番」が印字されていた。



 12月5日(木)発売の「週刊文春」では、「桜を見る会」の飲食を、第2次安倍政権発足後初めての開催となった2013年から単独受注したジェーシー・コムサのCEOと、安倍夫妻と30年来の仲だという同社取締役のインタビューや、内閣府総務課の不可解な対応、元大リーガーのイチロー氏と面会した際の安倍首相の肉声などについて詳報している。



(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年12月12日号)

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