先達の志胸に、ノーベル授賞式へ=ICAN受賞「運動に力」—日本被団協・田中さん

12月8日(金)14時35分 時事通信

 「やっとここまで来ました」と報告したい—。ノルウェーのオスロで10日、ノーベル平和賞の授賞式が行われる。日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の代表委員、田中煕巳さん(85)=埼玉県新座市=は長崎で被爆し、半世紀にわたって反核・平和運動に人生を懸けてきた。平和賞が贈られる国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」に招待され、先達の思いを胸に授賞式に臨む。
 田中さんは1970年ごろから運動に携わり、日本被団協では85〜87年と2000〜17年の計19年間、事務局長として運動を支えた。76年から国連をたびたび訪れ、05年には国連本部で原爆展を初めて実現。代表委員に今年就任し、9月に行われた核兵器禁止条約の署名式にも参加した。
 核兵器禁止条約の成立には日本被団協も尽力し、前文には「ヒバクシャの苦しみ」が盛り込まれた。ただ、今年のノーベル平和賞は核廃絶運動では後進のICANに贈られる。田中さんは「早くから同じことをやってきた分、残念な気持ちもある。しかし、ICANの受賞は運動に力を与える」と話す。
 授賞式には被爆者代表というより、「日本被団協の代表」の心持ちで出席する。「全国の被爆者が一丸となり、核兵器を使ってはいけないという犠牲者の志を72年間受け継いできた。この運動に誇りを持っている」と力を込める。 

[時事通信社]

時事通信

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