日本気象協会 2023年春の花粉飛散予測 第2報発表

2022年12月8日(木)12時18分 tenki.jp

きょう8日、日本気象協会は「2023年春の花粉飛散予測 第2報」を発表しました。2023年春の飛散量は、前シーズンを大幅に超える所が多い予想です。2月上旬には九州から関東で花粉シーズンがスタートするでしょう。1月のうちから対策が必要となりそうです。

2023年シーズンの花粉飛散傾向

【例年比】
2023年春の花粉飛散予測は、九州では例年並み、四国と中国、近畿、北陸ではやや多くなるでしょう。東海では多く、関東甲信と東北では非常に多く飛ぶ見込みです。北海道は例年よりやや少ないでしょう。

【前シーズン比】
九州から東北にかけて前シーズンより飛散量は多く、特に四国、近畿、東海、関東甲信では非常に多く飛ぶ見込みです。前シーズンは症状が弱かった方も万全な花粉症対策が必要になりそうです。

スギ花粉の飛散開始時期

スギ花粉の飛散開始※は、九州から東北まで例年並みとなるでしょう。2月上旬に九州や四国、中国、関東の一部から花粉シーズンがスタートする見込みです。
2023年の1月から2月にかけての平均気温は、西日本と東日本で平年並みか低く、北日本ではほぼ平年並みでしょう。この時期らしい寒さにより休眠打破が順調に行われて、スギ花粉の飛散開始は各地で例年並みとなる見通しです。
スギ花粉は、飛散開始と認められる前からわずかな量が飛び始めます。2月上旬に飛散開始が予測される地域では、1月のうちから早めに花粉対策を始めるとよいでしょう。
※飛散開始日:1平方センチメートルあたり1個以上のスギ花粉を2日連続して観測した場合の最初の日

飛散量の予測根拠

花粉の飛散量は前年夏の気象条件が大きく影響します。気温が高く、日照時間が多く、雨の少ない夏は花芽が多く形成され、翌春の飛散量が多くなるといわれています。
2022年の夏(6月〜8月)は梅雨前線の活動が弱く、特に6月の降水量は西日本 太平洋側でかなり少なく、日照時間は東日本 日本海側と西日本 太平洋側でかなり多くなりました。また、6月後半から7月上旬にかけて太平洋高気圧が強まり、東・西日本を中心に晴れてかなりの高温となりました。そのため、6月に「高温・多照・少雨」となり、スギの花芽形成に好条件となりました。さらに、2021年〜2022年に花粉飛散量が少なかった地域が多く、スギの木に花芽を形成させるエネルギーが蓄えられていたため、より一層、スギの花芽形成が促進されたと考えられます。
【花粉の種類について】
北海道はシラカバ、その他はスギ・ヒノキ花粉の飛散量を表します。
【飛散量に関する言葉の説明】
非常に多い    :前シーズン/例年の200%以上
多い       :前シーズン/例年の150%以上200%未満
やや多い     :前シーズン/例年の110%以上150%未満
前シーズン(例年)並:前シーズン/例年の90%以上110%未満
やや少ない:前シーズン/例年の70%以上90%未満
少ない:前シーズン/例年の50%以上70%未満
非常に少ない:前シーズン/例年の50%未満
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前シーズン :2022年シーズン飛散量
例年:過去10年(2013〜2022年)の平均値
【2022年夏の気象に関する言葉の説明】
平年:1991〜2020年の平均値

日本気象協会の花粉飛散予測とは

日本気象協会は1990年からスギ花粉の飛散予測を発表しています。日本気象協会の花粉飛散予測は前シーズンの花粉飛散結果や今後の気温予測などの気象データをもとに、全国各地の花粉研究会や協力機関からの情報、花芽の現地調査の結果などをふまえて予測しています。

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