日本気象協会 2022年春の花粉飛散予測 第2報発表

2021年12月9日(木)11時38分 tenki.jp

12月9日、日本気象協会は「2022年春の花粉飛散予測 第2報」を発表しました。スギ花粉の飛び始めは全国的に例年並みで、早い所では2月上旬からとなりそうです。飛散量は、東海から北海道で前シーズンより多くなりそうです。

スギ花粉の飛散開始時期

スギ花粉の飛散開始※は、九州から東北まで例年並みとなるでしょう。2月上旬に九州や四国、中国、東海、関東の一部から花粉シーズンがスタートする見込みです。
2022年の1月、2月は西日本や東日本、北日本の平均気温は平年並みか低いでしょう。冬らしい寒さにより休眠打破が順調に行われて、スギ花粉の飛散開始は各地で例年並みとなる見通しです。
スギ花粉は、飛散開始と認められる前からわずかな量が飛び始めます。2月上旬に飛散開始が予測される地域では、1月のうちから早めに花粉対策を始めるとよいでしょう。
※飛散開始日とは、1平方センチメートルあたり1個以上のスギ花粉を2日連続して観測した場合の最初の日のことです。

2022年シーズンの花粉飛散傾向

2022年春の花粉飛散予測は、九州や北陸、関東甲信では例年並み、四国、中国、近畿、東海では例年より少ない見込みです。一方、東北は例年よりやや多く、北海道は例年より非常に多いでしょう。
九州は地域差が大きく、四国、中国、近畿は前シーズンより飛散量は少ない見込みです。一方、東海から北海道は前シーズンより多く、特に北陸や東北、北海道では非常に多く飛ぶ所もあるでしょう。前シーズンは症状が弱かった方も万全な花粉症対策が必要になりそうです。

各地域の花粉飛散傾向

【花粉の種類について】
北海道はシラカバ、その他はスギ・ヒノキ花粉の飛散量を表します。
【飛散量に関する言葉の説明】
非常に多い    :前シーズン (例年)の200%以上
多い       :前シーズン (例年)の150%以上200%未満
やや多い     :前シーズン (例年)の110%以上150%未満
前シーズン(例年)並:前シーズン (例年)の90%以上110%未満
やや少ない:前シーズン (例年)の70%以上90%未満
少ない:前シーズン (例年)の50%以上70%未満
非常に少ない:前シーズン (例年)の50%未満
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前シーズン :2021年シーズン飛散量
例年:過去10年(2012〜2021年)の平均値
【2021年夏の気象に関する言葉の説明】
平年:1991〜2020年の平均値

飛散量の予測根拠

花粉の飛散量は前年夏の気象条件が大きく影響します。気温が高く、日照時間が多く、雨の少ない夏は花芽が多く形成され、翌春の飛散量が多くなるといわれています。
2021年の夏は、7月に東日本太平洋側では梅雨前線の影響で大雨となりました。降水量が多くなり、大規模な土砂災害が発生したところもありました。西日本は上旬を中心に暖かい空気が流れ込んだため、気温は高くなりました。
8月は、上旬の中頃までは全国的に太平洋高気圧に覆われて晴れたところが多く、そのあと、本州付近は高気圧の谷間となり前線が停滞したため、東・西日本では雨の日が続きました。西日本では線状降水帯も発生して各地で大雨を記録し、8月の降水量はかなり多くなりました。
予測根拠として、日本気象協会ではスギ林での花芽の着花状況の調査も行っています。同じスギ林の中でも着花している木と、それほどでもない木の差が激しい地点もあり、全体的に花芽が大量着花しているとは言えない状況です。

日本気象協会の花粉飛散予測とは

日本気象協会は1990年からスギ花粉の飛散予測を発表しています。日本気象協会の花粉飛散予測は、前シーズンの花粉飛散結果や今後の気温予測などの気象データをもとに、全国各地の花粉研究会や協力機関からの情報、花芽の現地調査の結果などをふまえて予測しています。

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