12月として異例の大雪 雪かきの心得とは?

2020年12月18日(金)11時20分 ウェザーニュース

2020/12/18 11:05 ウェザーニュース

今週は日本海側を中心に積雪が急増し、12月としては異例の大雪となりました。
この雪は、18日(金)の日中は一旦小康状態となる所が多いものの、今夜から週末にかけては再び大雪となるおそれがありますので、雪が落ち着いているあいだに雪かき・雪下ろしを進めるようにしてください。
今回は、安心・安全に雪かきができるように、雪かきや雪下ろしの注意点をまとめたのでご紹介します。

命を守る除雪中の事故防止10箇条

雪かきの際は、以下10のことを心がけることが大切です。(内閣府より)
(1)作業は家族、隣近所にも声かけて2人以上で
(2)建物のまわりに雪を残して雪下ろし
(3)晴れの日ほど要注意、屋根の雪が緩む
(4)はしごの固定を忘れずに
(5)除雪機の雪詰まりの取り除きはエンジンを切ってから
(6)低い屋根でも油断は禁物
(7)作業開始直後と疲れた頃は特に慎重に
(8)面倒でも命綱とヘルメット
(9)命綱、除雪機など用具はこまめに手入れ・点検を
(10)作業のときには携帯電話を持っていく
また、不用意に軒下に近づかない、水辺と除雪機には近づかない、水が浸みず暑すぎない格好をすることも大切です。

除雪事故の4分の3は転落事故

消防庁より

雪かき事故の中でも多いのが「転落事故」です。屋根やハシゴからの落下による転落事故が、除雪中の事故の4分の3を占めます。
雪かきによる事故が何故多いのか、長岡技術科学大学の上村 靖司教授に伺いました。
先生によると、豪雪地帯では、今と昔で雪かきの環境が少しずつ変わってきているようです。
・アスファルトなどの露出面の増加
家周りや家の車庫前の除雪環境が整い、アスファルトなどの露出面が増加。そのため、自然積雪というセーフティーネット(転落時の衝撃吸収)が無い場所が増え、落下時の事故が深刻化しています。
・過疎化により単独作業が主流
除雪作業をまかせられる若い世代が減ったことで、やむを得ず高齢者が単独で作業を行うケースが増えています。
・高齢化による作業能力の低下
高齢になると体力が落ちたり判断が遅くなったりして事故に遭いやすくなります。また心疾患などの発病事故も増えます。

事故防止のため注意すべきこと

・一人で作業しない
作業開始後、最初の10分に事故が起きやすいと言われています。特にハシゴから屋根を昇り降りする際はまわりと声を掛け合うようにしてください。
・無理をしない
除雪作業は重労働です。作業前の準備体操を必ず行うようにしてください。また、少しでも体調が悪くなれば作業を止めるようにしてください。
・作業前に命綱をつけて作業を行う
体に命綱を取り付けるだけで、作業時の安心感が大きく変わります。作業効率を上げることにも繋がるので、作業前に命綱をつけるようにしてください。また、屋根にアンカーを設置しておくことで、「第三者」にお願いする際も安心して作業を依頼することが出来ます。
・除雪機の事故にも注意
雪が詰まったらエンジンを切って取り除く、バックする時の後方確認など、除雪機利用時も注意が必要です。最近の除雪機は安全装置がありますが、改造など正規の使い方以外の方法をとることによって事故が起きる場合もあります。
雪に慣れている地域でも、シーズンはじめは事故が起こりやすいため、今一度ご確認いただき、事故ゼロで冬をお過ごしください。

参考資料など

写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)

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