二十四節気「冬至」先人の思いや知恵を感じる名前と習わし

2019年12月22日(日)5時0分 ウェザーニュース


2019/12/22 05:19 ウェザーニュース

12月22日(日)からは、二十四節気「冬至」、七十二候「乃東生(なつかれくさしょうず)」。昼間の長さが一年で最も短くなる折り返し地点です。
今回は、冬至に行われる習わしの由来と、「乃東」が何なのかをあわせてご紹介します。

冬至の希望

夏枯草(かこそう)とも呼ばれるウツボグサ

冬至は、実は「死に一番近い日」と言われていました。
最も太陽の力が弱まり、生命の源ともいえる太陽の恵みを享受しにくいことから、人間の魂も一時的に仮死するとされたのです。
そんな冬至の頃に芽を出す珍しい植物が、七十二候のタイトルにもなっている「乃東(なつかれくさ)」。
乃東は夏枯草(かこそう)のことで、夏至の頃に花が黒色化し、枯れたように見えることからその名が付けられました。
冬至の頃は食料が手に入りにくく、昔の人々は冬を無事に乗り越えることができるのだろうか…と不安を感じていたようです。
そんな中で新しい命を芽吹き始める夏枯草は、人々の心に希望を与えてくれる存在だったのかもしれません。

ゆずには邪気を払う効果

冬至を境に運気が上昇すると考えた昔の人は、運を呼びこむ前に体を清め、温めることで厄を払おうと考えました。
お湯に浸かること自体にお清めの意味がありましたが、そこに香りの強い柚子を入れることで邪気を払う効果がプラスされるので、冬至の日はゆず湯に入るようになりました。

「ん」がつくもので一石二鳥


冬至には、「ん」が付くものを食べると運が呼び込めると言われていました。
にんじん、だいこん、れんこん、南京(なんきん=かぼちゃ)などなど。「ん」が付くものは運盛りといい、縁起を担いでいたとのこと。
また、「ん」がつくものは体に良い食べ物ばかり。冬至に栄養価の高いものを食べて、寒い冬を乗り切るという意味合いもあったようです。

参考資料など

【参照・参考元】
ヤマキ株式会社「和食暦 師走」http://www.yamaki.co.jp/special/washokugoyomi/month12.html
公益財団法人 額田医学生物研究所 額田医学生物研究所付属病院「ウツボグサ」https://nukada.jimdo.com/薬草園/薬草園豆知識/ウツボグサ/
写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)


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