年越し寒波で北陸山沿いは2m近い積雪増加か 西日本も積雪や吹雪に警戒
2020年12月29日(火)21時1分 ウェザーニュース
2020/12/29 21:02 ウェザーニュース
明日30日(水)から年明けの1月1日(金)元日にかけて、日本列島は強い冬型の気圧配置に見舞われます。「年越し寒波」の影響で、大雪や吹雪、寒さに警戒が必要です。
■ 年越し寒波のポイント ■
・北陸山沿いは2m近く積雪増加も・西日本も積雪や吹雪に
・関東はじめ全国的に極寒の年越し
北陸山沿いでは新たな雪が2m近くに
1月2日(土)朝までの積雪の予想
年明けにかけて予想される雪の量は、前回の大雪と同様に、北陸、長野北部、群馬北部の山沿いが最も多く、2日(土)朝までに広い範囲で新たに1mを超える雪が積もる予想となっています。これは平均的な予想ですので、局地的には2mに迫るような雪が積もってもおかしくありません。
西日本でも近畿北部から山陰にかけて50cm前後の雪の降る所があり、四国や九州の山沿いでも5〜20cmの積雪が予想されています。大阪など関西エリアや名古屋など濃尾平野でも雪が降り、年越し寒波で雪の心配がほとんどないのは、関東平野と九州の太平洋沿岸などごく一部です。
山陰や近畿北部、北陸などは北よりの風と西よりの風がぶつかり合うことで形成される、JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)周辺の発達した雪雲がかかるおそれがあります。1時間で5cmを超えるような強い雪が集中的に降って積雪が急増し、特に立ち往生リスクが高くなる見込みです。
立ち往生や停電のリスクも
短期間に大量の雪が降る状況で、動けなくなる車が出ると、大規模な立ち往生につながります。明日30日(水)から年明けにかけての車での移動は極力避け、やむを得ない場合も、冬用タイヤや滑り止め、スタックした時の装備などを行い、最新情報をしっかりと確認の上、慎重な行動をお願いします。
また、湿った雪が大量に降ることで、送電施設に影響が及び、停電の発生することもあります。念のためこちらの対策も行っておくと良さそうです。
西日本の沿岸部は暴風警戒 吹雪で視界不良も
30日(水)夕方の風の予想
大陸の高気圧と東海上で発達する低気圧の気圧差が非常に大きく、明日30日(水)の午後からは西よりの風が強まります。西日本では沿岸部を中心に平均で15m/sを超えるような所が多く、瞬間的には25m/sを超える暴風となるおそれがあります。
これだけの強い風が吹くと、飛来物の危険が高まりますので、年越しの準備や雪対策などを行う場合は、周囲に十分気をつけてください。また、寒気が流れ込むことで、雪が降り出すと吹雪になって視界が悪化します。道路に雪が積もる前の段階から、運転が危険になる場合がありますので、無理な車での移動は厳禁です。
早い段階から雪が降り出す山沿いでは吹き溜まりとなって、局所的に雪の量が多くなることも考えられますので、警戒をしてください。