今年最後?蜃気楼の一種「だるま朝日」昇る 明後日の初日の出は?

2023年12月30日(土)8時0分 ウェザーニュース

2023/12/30 08:00 ウェザーニュース

きょう12月30日(土)の朝は晴れて気温が低下したことで、蜃気楼の一種「だるま朝日」の見られたところがありました。暖かな海面の上に冷たい空気が流れ込んで見られる光景です。
あす31日大みそかの朝は日の出が見られる地域が限定的。あさって元旦の初日の出はどうなるでしょうか。

空気の温度差により出現する一瞬の現象

太陽が水平線から顔を出した後、太陽がΩ状に見えたり伸びたように見えるこの現象は、一般的に「だるま太陽」や「だるま朝日」と呼ばれるもので、寒い時期の朝夕に時折見られる現象です。
空気の温度が高さ方向に急激に変化している状態の時に風景が歪んで見える「下位蜃気楼」現象によるもので、陸上で十分に冷やされた空気の層と、海面で暖められた空気の層とで温度差が大きくなり、下側にニセの太陽が見えることで、Ω状…つまり「だるま型」になるとされます。見える時間は数分もない、一瞬の現象です。
空気と水を比較すると、空気は熱されやすく冷めやすい、水は熱されにくく冷めにくい性質があります。そのため、気温差の大きい秋や冬の朝夕には、冷えやすい空気と冷えにくい海水の温度差で「だるま朝日」を見られることが多くなります。

連日見られることも 初日の出は?

だるま朝日は気温の条件がある程度整っていて、東の遠い水平線まで雲がない状況であれば、連日見られることもあります。
ただ、明日12月31日(日)大晦日の朝は、九州の太平洋側などの一部を除いて、全国の広範囲で曇りや雨・雪となることが予想されています。2023年のだるま朝日は今朝が最後になるかもしれません。一方、大晦日の夕方には運が良ければ「だるま夕日」を見られるところはあるかもしれません。
そして1月1日(月)元日の朝(元旦)には、初日の出を見たいという方も多いかもしれません。2024年の初日の出は太平洋側を中心に見られるところが多くなりそうです。

大みそかに通過する低気圧の影響で一時的に冬型の気圧配置となるため、北海道のオホーツク海側や本州の日本海側では曇りや雪・雨となって、初日の出を見るのは難しくなりそうです。
また、初日の出が「だるま初日の出」となるためには、気温の条件や、東の遠い水平線まで雲がない状況が必須となるため、見られるエリアは太平洋側の地域でもかなり限られそうです。見られたらかなり縁起が良さそうですね。
写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)

ウェザーニュース

「蜃気楼」をもっと詳しく

「蜃気楼」のニュース

「蜃気楼」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ