想像力が無い人が貧乏になる理由とは

1月2日(火)21時40分 All About

お金が消える人は、プロセスをすっ飛ばして結果だけを夢見てしまう。「ラク」「簡単」「すぐに」という言葉に飛びつく傾向があります。プロセスを想像できなければ、企業のカモになってしまいがちです。

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お金を払う前に、それを本当に使うのか考えてみませんか

今回は、モノを買う前に、使っている自分を想像してみましょうというお話です。たとえば、ダイエット器具でもいいのです。ルームランナー、ぶらさがり健康器、エアロバイク、金魚運動ゆりっこ、ビリーズ・ブートキャンプ、ジョーバ、超音波で腹筋がプルプルする機械……。

あなたも「それ知ってる」と思うであろう、かつて流行したこれらの器具。もしかして、今でもクローゼットの奥に眠っていないでしょうか。あるいは「持っていたなあ……もう捨てたけど」という人もいるかもしれません。

お金が増える人はこのようなものを買わない——というのはあたりまえ過ぎる話なので、ここでは「なぜ買わないのか」について考察してみます。もちろん、供給者の勝手なセールストークを鵜呑みにしないとか、「本当にこれで痩せられるのか?」と疑う姿勢があるのはわかりやすい話でしょう。

もうひとつ、ダイエット器具などの誘惑に惑わされない重要な要素に、想像力があります。ここでいう想像力とは、自分の性格を知り、未来やライフスタイルを鮮明にイメージする力のこと。

これを、たとえばダイエット用運動器具を目にして「お、これなら私も痩せられるか」と思ったときに発動してみるのです。お金が消える人も増える人も、想像力はもちろんある。しかし、想像の方向性が違うのです。

お金が消える人が想像するのは、お腹がへこんでスリムになった結果としての自分。そこに至るプロセスはまったく想像できません。そしてそれがラクに短期間で実現しているかのように思い込んでしまいます。「これなら簡単に痩せられそうだ。買おう」そうやってコールセンターに電話をかける。あるいは購入ボタンをポチッと押す。これは想像というより、むしろ夢想に近い行為かもしれません。

これに対して、お金が消える人が想像するのは、ダイエット途中の自分。いきなり結果が手に入るわけはない。では途中経過はどうなのか。そこで、ジョーバにまたがってダイエットに励む自分の姿を、現実的にイメージしようとするのです。

・1日目:器具のスイッチオン!おお〜揺れる揺れる。腹筋に力が入る。これは効果があるかもだぞ。
・2日目:今日もまたがって、スイッチオン!まあ、自分の家でできるし、ジム通いよりは効率的だよな。
・3日目:今日もスイッチオン!なんか退屈だな。テレビでも見ながらやるか。
・4日目:さあ、今日もやるか。ん?消えたテレビの画面に自分の姿が映っているな。ええっと、なんかマヌケだな。
・5日目:今日は忙しいから、明日にしよう。
・6日目:今日はなんだか疲れたな。明日にしよう。
・7日目:ちょっとこの上にコートを置いとこう。 ・8日目:面倒くさいな。もういいや。

かくして現実に立ち返り、「十中八九、挫折するから、これは買わないほうがいい」そうやって、使い倒せないと判断し、散財することがありません。お金が消える人は、プロセスをすっ飛ばして結果だけを夢見てしまう。「ラク」「簡単」「すぐに」という言葉に飛びつく傾向があります。

メーカーも基本的に嘘はつかないから、使い続ければ、ある程度は効果があるのでしょう。しかし、「今日もやるか」と継続する力の有無は、メーカーには関係なく、続けるのも挫折するのも消費者の自由。実際には、続けるということそのものに、かなりの精神力が求められます。

お金が消える人は、そういうマインドの部分には想像が向かわないようになっています。「しんどい」「面倒くさい」「リスクがある」「つらい」などは絶対に避けたいのです。そしてこの思考パターンを持った顧客は、売上を上げたい供給サイドにとっては非常に都合がよい。ダイエット商品を買うのはいつも同じ人というのはよく聞く話ですね。

ダイエットに限らず、どのような結果にも必ずプロセスがある。今は億万長者で成功している人も、昨日や今日そうなったわけではなく、現在の姿という結果をもたらした原因があり、過程がある。ダイエットと同じく、多くの人はすぐに成果が出るものと思っています。途中のプロセスは試行錯誤と努力の繰り返しという現実に、想像が及ばない。

そうやって、供給者が差し出した商品を簡単に買ってしまう。想像力が弱いと、お金も失うのです。夢を見ることはいいのですが、夢とは、いわばピラミッドの頂点に置かれるようなもの。その下には、基盤となる石が数多く積まれていて、それをせっせと積む自分の姿も、併せて想像したいものです。
(文:午堂 登紀雄)

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