アップル、中国依存を減らせるか

1月24日(木)12時0分 JBpress

米カリフォルニア州クパチーノで行われたアップルの発表会で、「iPhone X」を紹介するフィル・シラー上級副社長(2017年9月12日撮影)。(c)AFP/Josh Edelson〔AFPBB News〕

 台湾の電子機器受託製造大手ホンハイ(鴻海精密工業)は現在、米アップルが世界で販売する「iPhone」の大半を中国の工場で組み立てている。

 その同社が、iPhoneをインドで生産することを検討していると、米ウォールストリート・ジャーナルが伝えている。


インドは有望市場

 これが計画どおりに進めば、現在、生産も販売も中国に大きく頼っているアップルは、同国への依存度を減らし、同国に取って代わる新市場への道が開けるかもしれないと同紙は伝えている。

 13億人の人口を抱えるインドは、スマートフォンの普及率が24%と低い反面、成長率が最も高く、今後、中国に次ぐ、巨大市場に発展する可能性があると期待されている。


「高すぎて買えない」

 しかし、iPhoneの同国における市場シェアはわずか1%程度で、メーカー別販売台数ランキングでアップルは11位にとどまっている。

 その大きな理由は、高額すぎるiPhoneの価格と言われている。インドで販売されるスマートフォンの95%は500ドル以下で、約75%は250ドル以下という状況。しかし、昨年、市場投入した最新モデルの「iPhone XS」は1400ドルと高額。これでは、富裕層以外は買うことができないと指摘されている。


現地生産で高い関税を回避

 iPhoneがインドで、高額となる理由の1つは、中国で生産されたiPhoneをインドに輸入する際に課される20%の関税だ。

 インド向けiPhoneについては、これまで台湾の電子機器製造受託業者ウィストロン(緯創資通)が、廉価モデルの「SE」をインド工場で組み立てたという経緯がある。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、ホンハイはこれと同様に、インドでOLED(有機EL)ディスプレーを備える高価格帯のiPhoneを生産することを検討していると、事情に詳しい関係者は話している。

 (参考・関連記事)「アップルのインド戦略、長年の努力が花開く?」


インド戦略の失敗で計画見直し

 アップルのインド事業については、昨年、ベテラン幹部指揮の下、販売・ブランド戦略を見直していると伝えられた。同社は、いまだインドに1店舗もない直営店「Apple Store」を開設したい考えで、将来は、ニューデリー、ベンガルール(旧バンガロール)、ムンバイといった主要都市で店舗を構えたいと考えている。

 (参考・関連記事)「アップル、頼みの綱のインドで今も苦戦」

 スマートフォンの販売が世界的に頭打ちになる中、これまでアップルの成長を支えてきた中国では業績が振るわないという状況。そうした中、同社はインド事業のテコ入れを図り、活路を見いだそうとしているようだ。

 (参考・関連記事)「アップル業績下方修正の要因は製品戦略の判断ミス?」

筆者:小久保 重信

JBpress

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