"ウェブ解析士"資格取得はどのくらい難しいか

1月26日(日)6時15分 プレジデント社

※写真はイメージです(写真=iStock.com/DNY59)

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自らITオンチを認める編集Yが、突然オンラインを担当することに。知識とスキル不足を埋めようと選んだ資格がウェブ解析士。試験勉強からレポート提出まで2カ月間の奮闘記です。


※写真はイメージです(写真=iStock.com/DNY59)

■3度目の育休から復帰


2019年1月、3度目の育休から復帰した編集Y。雑誌編集の経験しかないにもかかわらず、「オンライン版プレジデント ウーマン」を担当することになった。他部署も含めた会議ではCTRがどうの、インプレッションがどうのと横文字が飛び交い、議論の内容が全然頭に入ってこない。GT-R? インプレッサ? と余計なことまで考えてしまう。




編集Yさん。

兄サイトである「プレジデントオンライン」の編集部に1日修業に入り、企画会議から入稿作業まで教えてもらった。編集の仕事自体は雑誌とあまり違わないように思える。大きな違いはPV(ページビュー)や直帰率といった記事の「成績」を配信後すぐに突きつけられることだ。こうしたデータを次に活かしていきたいところだが、毎日記事を出すことに精一杯で気づいたらPDCAのDだけやっている。このままでいいのだろうか……。



■4/20 私に必要な資格はこれだ!




2019年版のテキストと問題集。変化の激しい分野だけに、テキスト内容は毎年更新されている。本番では問題集からの出題もあるので解いておきたい。

そう思っていたある日、広告担当のアラサー女子Sが「今度ウェブ解析士を受けるんですよ」という。初めて聞く資格だったが、これこそ私が必要としているものではないか!! と直感。検索してみると、ウェブ解析を通じて課題を発見し改善手段を講じる力が身につくという。さっそくアマゾンで公式テキストと問題集を注文。サイトで発表されている直近の合格率は57%と高めだしテキストの持ち込みも可。余裕だろうと甘く考えた私は、ゴールデンウイーク明けにでも受けようと計画した。


しかし届いたテキストは450ページにも及び、1〜8章まで中身もぎっしり。19年版から内容が1.5倍になったらしい。な、なぜこのタイミングで……。頭の中で予定していた受験日を即先送りする。


■4/28 休日に勉強するのは無理!


10連休というのも大誤算だった。子どもが3人いると仕事より休みのほうが大変だったりする。末っ子はまだ7カ月で夜中も起きてくる。勉強時間どころかスキマ時間すらなく、必然的に“ながら勉強”になる。家事をしながら、授乳しながら、10日で読めたのは1章の前半のみ。後半から「CPM=(広告費÷インプレッション数)×1000」といった数式が多数登場するため、数字も横文字も苦手な私には“ながら”ではどうにも立ち行かない。なかでも授乳しながらは1番難易度が高い。栄養とともに覚えたことも吸い取られていく……。



■5/8 スキマ時間があることに感動


子どもたちを小学校と保育園に送り出して会社へ。なんて自由なんだ! 通勤電車の30分(往復1時間)を勉強に充てられるし、昼休みも食べながらテキストが読める。“食べながら”というのは、“食べさせながら”とは比べものにならないほどはかどる♪


■5/25 後輩に先を越されてあせる


忙しくなり、昼休みも電車の中も仕事を優先し勉強が後回しに。そんなある日、Sからチャットが。「ウェブ解析士、受かりました」


な、なにっ!! こちらはまだ3章をうろうろしているというのに。気持ちがあせる。はやく切り替えなければ。勉強に本気になる方法はとても簡単。試験を申し込んでしまえばよい。「プレジデント」にも「プレジデント ウーマン」にもそう書かれているではないか。デッドラインを決めることが第一歩だと。今こそ読者にやれと言っていることを自分でやってみるのだ! えいっ。2週間先の日程で申し込み完了。1カ月で3章までしか進んでいないのに2週間後に受験するのは、われながら思い切った決断。受験料は1万7280円もかかり、もう後に引けない。


■5/27 神① G先生の用語一覧が便利すぎる


ウェブ解析士認定講座を多数手がけ、試験を主催するG先生からメール。申し込み後の案内とともに、用語一覧表と模擬問題が届く。一覧表は試験会場に持ち込み可能という。なんとありがたい。こんなことならもっと早く申し込んでおけば!!




G先生の資料。CTR 、CTC 、CPC……ややこしくてYが最も苦手とする分野の用語が数式や解説とともにシンプルにまとまっている。

■6/4 神② 同僚がつくったテキスト入手


一足先に合格した後輩Sもお世話になったという、さらに後輩にあたるHがつくった“神テキスト”を入手。重要な箇所にマーカーが引かれ、膨大な量の付箋が貼ってある。テキストは持ち込み可能だが、60分で60問解く必要があるため、どこに何が書かれているかを把握し、該当箇所をすぐに開けるようにしておかなければ間に合わないのだ。




実際の試験で見直しの時間に何度も活躍。辞書のように使えて、これのおかげで正答率が数問分上がったはず。

■6/5 神③ ゼロ歳児を預けて追い込み


試験3日前、やっとテキストに目を通し、問題集も一通り終えた。が、2週間前に読んだ内容がおぼろげな状態。正答率70%といわれる合格ラインを考えると、定着のために復習しておきたいところ。そこへ第3の神が……。夫が3日連続でゼロ歳児の寝かしつけをしてくれるという(正確には強制的にさせたのに近い)。




帰宅後3時間×3日間はテスト対策に集中。「問題集」で間違えたところや、暗記に自信がないところを中心に復習。

■6/8 試験直後に結果が出るスリル


ギリギリまで復習し試験会場へ行くと、受験者10人ほどがすでに着席していた。試験用のPCをとって席に座ると、神・G先生の直前レクチャー15分ほどをはさんですぐ本番スタート! すべて4択問題だ。「問題集」で出てきた問題が出題されるたび、心の中でおっしゃ! と叫ぶ。迷った問題や、時間がかかる計算問題は「見直しボタン」を押して後回し。50分ほどで最後まで行きついた。


そして60分経過。終了の表示が出てしばらくすると結果が……。76%という数字と合格の文字。ホッ。


会場はホッとした雰囲気の人(無言)と、「あぁ〜」という声が漏れる人で二分された。知り合い同士とおぼしき50代くらいの男性2人の反応が残念ながら後者だった。「あぁ、あと3%……」。年齢を問わず新しいチャレンジをする姿に、勝手に共感。


■6/21 締め切りギリギリでレポート提出


合格後すぐウェブ解析士に認定されるわけではない。2週間以内のレポートの提出が必要なのだ。ウェブ解析士協会のGoogleアナリティクスデータを解析し、レポートを作成する。普段使っている解析ツールとは異なるため、なんとなく手を付けられずにいるうちに2週間経過。Googleアナリティクス講座に申し込めばレポートの提出は免除されるという誘惑に負けそうになるも、講座は2万円もかかるため自力で取り組む。始めてみれば、意外にすんなり2時間ほどで完成した。


資格取得の過程で、基本的な知識を体系立てて学べたこと、KPIの設定方法や改善ポイントの見つけ方を実践的に学べたことは大きかった。どんなサイトにしたいか、会員数を増やすにはどんな施策がありうるか、部署を超えて議論するきっかけに。目下、サイトやイベントについて企画を練っている最中である。



ウェブ解析士試験とは

【主催団体】(一社)ウェブ解析士協会

【身につく知識・スキル】

●ウェブマーケティング、ウェブ解析を軸とした基礎知識

●ウェブ解析のデータを読み取り、正しい判断ができるスキル など

【受験費用】1万7280円(税込み・認定費用含む)

【受験日】オンラインにて毎月実施。オフラインは地域により異なる

【上位資格】上級ウェブ解析士、ウェブ解析士マスター




(プレジデント ウーマン編集部 撮影=市来朋久 写真=iStock.com)

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