頭が沸いている"モンスター妻"の怖い生態

2月5日(月)8時45分 プレジデント社

*写真はイメージです(写真=iStock.com/GOLFX)

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恋愛、結婚、離婚、再婚、婚活、不倫……。世は変われども、男と女のいさかいが尽きることはありません。行政書士で男女問題研究家の露木幸彦氏のもとには、そんな泥沼状態を抜け出そうと、毎日多くの相談者がやってきます。その痛切なトラブルエピソードを、ぜひ他山の石としてもらえればと思います。
第5回は、妻(34歳)の暴言や暴行におびえる夫(36歳)と子供たちのエピソードです。妻は以前はおだやか性格でしたが、仕事のストレスなどから、家事や育児を放棄し、家族にもあたるようになったといいます。どこに原因があったのでしょうか——。

■横綱級の「モンスター妻」におびえる夫と息子たち


わが子に暴力を加え、けがを負わせ、最悪の場合、死に至らしめる。思わず目を覆いたくなるような残忍な事件が今年に入ってからも相次いで報じられています。


●「寝ていた長男(4歳)の右足を蹴って骨折させた26歳の父親が傷害の疑いで逮捕」(1月17日・埼玉県)

●「乳児(生後11カ月の次男)を床に投げ落とし、頭部を骨折させ、意識不明の状態にさせた29歳の母親が虐待容疑で逮捕」(1月11日・愛知県)

●「4歳の娘が『食事をこぼしたから』という理由で9時間にわたって暴行を続け腹部内出血により死亡。暴行した26歳の母親、24歳の交際相手、20歳の男性知人が傷害致死で起訴された」(1月15日・大阪府)


▼家庭内のすべてを「放棄」する配偶者

最愛の親に裏切られ、虐待される。子供の気持ちを思うと、やるせなくなります。私は行政書士の傍ら、男女問題研究家として、主に離婚を決意した方からの相談を受けています。


人が離婚を決意する理由のひとつが、相手(配偶者)の子供へのずさんな対応です。それは、殴る蹴るといった虐待だけではありません。例えば……。


●育児放棄:子にアニメを見せたり、ゲームをやらせたり、絵本を読ませたりしている間に遊びに出かける

●しつけ放棄:夫もしくは妻に任せきりで自分は何も教えようとしない

●かんしゃく癖:子の小さなミスや行動の遅さなどに対して烈火のごとく怒る

●自己愛が強い:子より自分を優先し、「子のため」という発想が著しく抜け落ちている、もしくは子への愛情が欠如している




*写真はイメージです(写真=iStock.com/GOLFX)

いかがでしょうか。「わが家もそうかもしれない」と心当たりのある方もいるかもしれません。こうした子供へのずさんな対応の積み重ねが、いずれ虐待へ、また離婚・家族離散へと発展するリスクがある、と私は考えています。


「問題のある親」は男女を問いませんが、今回は、都内在住の桜井亮一さん(仮名・36歳)の妻に関する悩みに耳を傾けていただきましょう。



■怒りの沸点が低い妻の怒号「イクメン気取りするな」


<登場人物>結婚10年目、名前はいずれも仮名

夫:桜井亮一(36歳)会社員(サービス業)

妻:桜井梨花(34歳)会社員(サービス業)

長男:桜井翔太(9歳)小学生

次男:桜井隼太(6歳)小学生


夫の亮一さんには、2歳下の妻と9歳と6歳の息子がいます。亮一さんによれば、「妻は母性が欠落したモンスター」だということです。どんなところがモンスターなのでしょうか。




*写真はイメージです(写真=iStock.com/wernerimages)

昨年末のある夜、亮一さんの家族は4人で漫才番組を観賞していました。家族みんなで大笑いし、なごやかな楽しい時間でした。ところが、長男が「オレも絶対、吉本入るわ〜!」と叫んで、次男と2人でお笑い芸人のネタの真似事をはじめたところ、妻が突然、こう言ってキレたといいます。


「うるさい! 静かにしろ!!」


まだ10歳にも満たない子供です。お笑い芸人の真似事もするでしょう。また大言壮語も吐くでしょう。何がカンに障ったのか。亮一さんは戸惑いながら、こう声をかけました。


「ちょっと調子に乗って言っただけじゃないかな」


それはまさに「火に油」。妻はテーブルの上のグラスや料理の皿を、次々と亮一さんに投げつけながら、怒鳴りだしたといいます。


▼平社員の夫、課長の妻「肩書格差」は家庭内の力関係にも

亮一さん夫婦は共働きです。2人とも正社員ですが、妻の肩書は「課長」で、平社員の亮一さんより収入も多いそうです。その代わりなのでしょうか。平日、亮一さんは食事の用意や学童の送迎、そして妻が帰ってくるまで子供の世話をしています。


ただ、こうしたことが妻には「イクメン気取りをしている」とかえって不評だったようです。「悪ふざけをする子の味方をしている」として、烈火のごとく怒りだしました。


「あんたは当たり前のことをしているだけ! 調子に乗らないでよ!! 今日の料理だって味が濃いし、肉も固いじゃない」


さらに妻はこう続けました。


「隼太(次男)ばっかりかわいがって、翔太(長男)をほとんどかまわないのはどういうことなの!」


亮一さんは2人の息子を分け隔てなく愛し、育てています。どちらかだけに愛情を注ぐということはしていない、と話します。でも、妻には長男に厳しく、次男に甘いと映っていたようです。



■昔はおだやかな性格だった妻が管理職になって豹変


亮一さんは、豹変した母親を怖がっている2人の息子を連れて、別の部屋に避難しました。すると、妻は「全部、お前らのせいだ!」とドア越しに怒鳴りつけてきたのです。


当初は感情のコントロールができない妻に動揺していた亮一さんですが、息を殺して嵐が去るのを待っているふびんな息子たちのためにも事態を早期解決しようと考えました。自分や子供に非があるとは思えない。しかし、頭が沸騰している妻に何を言ってもダメだろう。それなら謝るしかない。夫は息子たちと一緒に妻に謝り、何とかその場を収めたそうです。




*写真はイメージです(写真=iStock.com/awayge)

その「事件」を境に、家の空気がいっそう重くなりました。


息子たちは母親の前では一切、嫌な顔をせず、言われたことを言われた通りにやるという「いい子」を演じるようになったのです。ただし息子たちが自分から母親には話そうとすることもありません。亮一さんは「息子と妻との間の距離はさらに開いた」と振り返ります。


妻に「あの日は気が動転していて」「お母さんのことを許してね」など自らを省みる言動があれば、状況は変わったのかもしれません。しかし仕事の忙しい妻の目に息子たちは映っていないも同然でした。「子どものために何かをする」ということはなく、常に「自分のため」という行動パターンは、改善されるどころか悪化するばかりでした。


▼「もう嫁には息子たちのことを任せられません」

当然、夫婦関係も悪化の一途をたどります。亮一さんは妻について「恋愛期間や結婚当初は、性格もおだやかでした」と語ります。ところが「課長」になったころから、残業も増えたようで帰宅時間が遅くなり、帰宅するなり夫に当たり散らすようになったと言います。だから、家はいつも怒号が飛び交い、“炎上”しています。


妻は、食卓で事あるごとに「パパと離婚するんだから!」と吐き捨て、ヒステリーを起こす回数は増える一方でした。これでは息子の心の傷は癒えるどころか、むしろ深くなるばかり。亮一さんはそうした状況に耐えかねて、私のところへ相談にきたのでした。


「もう嫁には息子たちのことを任せられません。子供のことを何だと思っているのか。もう耐えられません……」


子供の精神衛生上、離婚したほうがいい。亮一さんは心に決めていました。妻として不適格なだけならまだしも、母としても不適格という状態では、ひとつ屋根の下で家族としてやっていくことはできません。子供の親権も父親である自分が持って育てていくことを望んでいました。


ただ、「権利意識」の強い妻が、それをイエスと言うとは思えません。


亮一さんは妻に対して「離婚は子どものことを最優先に考えた結果だ」と前置きした上で、「今は、最低最悪の家庭環境だから、翔太、隼太をできるだけ早く助け出したいんだ」と訴えかけようと考えていました。


私は亮一さんと何度もやり取りを繰り返し、妻を説得するための「対策」を立てることにしました(以下、後編へ)。



(行政書士、ファイナンシャルプランナー、男女問題研究家 露木 幸彦 写真=iStock.com)

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