東レ、中国経済減速で19年3月期見通しを下方修正 減益予測に

2月10日(日)20時29分 財経新聞

 大手化学繊維メーカーの東レは8日、2019年3月期第3四半期の連結決算と通期の業績予想を発表。通期予測では、連結売上高が前期比8.9%増の2兆4,000億円、連結純利益は同6.2%減の900億円とした。昨年11月時点の予想と比べ、売上高は500億円(2.0%)、純利益は80億円(8.2%)、それぞれ下方修正し、これまでの増益から一転、減益見通しとなった。昨年後半より主力の繊維事業や樹脂事業で中国経済減速の影響が出始めており、前期に続き2期連続の減益となる見込み。これを受け、同社の株価は同日に7.2%下落した。

【こちらも】東レとNEDO、革新的な遮熱フィルムを開発 ガラスに比べ冷房負荷39%削減

 売上高の通期見通しは、主力である繊維事業が振るわず従来予想から500億円ダウン。自動車用エアバッグや紙おむつの販売が中国で伸び悩む中、財務経理部門長を務める深沢徹専務は、「12月以降に潮目が変わった」と説明した。繊維事業と並び同社の主力事業である機能化成品事業では、家電製品や自動車をはじめ幅広い製品に使用されるABS樹脂の需要が中国で減退した。そのほか、スマホ向けのフィルムや回路材料も、売上が伸び難い状況にある。

 一方、炭素繊維複合材料事業においては、海外のコンポジット子会社における新規案件の立ち上げや、オランダの炭素繊維加工会社の全株式取得に伴い費用が膨らんだものの、宇宙航空用途や環境エネルギー関連向けで需要が回復し売上高を大きく伸ばした。

 同時に発表された第3四半期累計の連結決算は、売上高が前年同期から9.7%増の1兆8,083億円、純利益が同4.8%増の813億円となった。純利益増は固定資産の売却益が大きく寄与しており、営業利益ベースでは同8.9%減の1,123億円だった。原材料価格の上昇に価格転嫁が追いついていないとのこと。

 米中貿易摩擦や中国経済の減速など海外経済の不確実性が高まる中、同社は、「成長分野での事業拡大」、「成長国・地域での事業拡大」、「競争力強化」を成長戦略の柱とした2019年度までの中期経営課題“プロジェクトAP-G 2019”に引き続きに取り組んでいく。

財経新聞

「東レ」をもっと詳しく

「東レ」のニュース

トピックス

BIGLOBE
トップへ