定年後の再雇用で年収1100万円が年収450万円になった60代会社員の「仕事に張り合いがない」という悩み

2月16日(日)11時15分 プレジデント社

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Jaymast

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お悩み:60歳、会社員。定年後の再雇用で年収1100万円が年収450万円に。妻は55歳、事務パート年収60万円。再雇用後の仕事は若い人の雑用のようなもので張り合いが出ない。家のローン(残債2500万円)。貯金2500万円。

再雇用後、収入がいきなり半分以下になるとは厳しいが、最近ではよく聞く話だ。なかには3分の1になったという例も。仕事も雑用のようなものが多いというのもよく聞く話だ。どうすれば地獄から抜け出せる?


■経験、コネを生かして転職、独立を考える


「定年前の年収1000万円超ということは、おそらく大企業。企業年金も期待できるとすれば、恵まれているほうです」。そう語るのは経済コラムニストの大江英樹氏。自身も定年からの再雇用を経験し、後に独立を果たした。



写真=iStock.com/Jaymast
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「節税を考えると企業年金は一括で受け取るほうが有利とされますが、年金方式での受け取りも決して悪くありません。公的年金の受け取りを70歳まで遅らせ、その期間の生活費として企業年金を使うのも1つの方法です。なぜなら、公的年金の受け取りを70歳まで繰り下げると、月々の金額が42%も増えますから、その後の生活にゆとりができます。ただ、自分がどんなタイプの企業年金に加入しているのかよく把握していない人が多く、またすべての企業に企業年金があるわけでもありません」



■備えがゼロになるのは危険


それでも住宅ローンの残債が大問題だと大江氏は言う。収入の大半が住宅ローンの返済に消えるようでは、教育費と生活費のため老後資金を取り崩すほかなくなる。退職金で一括返済という案が脳裏をよぎるかもしれないが、何かあったときの備えがゼロになるのは危険だ。


「住宅ローンは定年前に返し終えるのが理想的です。それが無理なら持ち家を諦めて賃貸のほうがいい。そのかわり金融資産を持っておき、子どもが独立したら夫婦で暮らす小さなマンションを購入する。いっそ老人ホームに入る手もあります」


すでに家を買っている人は、地価が高騰している今なら売却して賃貸に切り替える選択肢もあるかもしれない。また、妻がフルタイムで働けば、世帯収入アップに繋がる。


しかし、再雇用後の仕事に張り合いを持てないのは、どうしたものか。「再雇用、本当につまらなかったですよ」。大江氏は実体験を交えて話してくれた。


「大した仕事もないので、私はこれまでにやってきた仕事の内容を文章にして書いていました。それが独立後、最初に出した本になったんです。仕事が面白くないなら、これまでの経験やコネを生かして、転職、独立を考えたらどうでしょう。再雇用はそのための猶予期間だと思って、次の準備をすればいい。頑張ってもどうせ昇進はないのですから。仕事しているフリだけの人、いっぱいますよ(笑)」


再雇用している側は、大企業であればあるほど「若い人を雇ったほうがいい、年寄りは出ていってほしい」が本音だ。しかし社外に目を向けてみれば、専門能力や経験に豊富なシニア人材を雇いたいと考えている中小企業は少なくない。転職先によってはもう1度、給与と働きがいを取り戻せるだろう。また中小企業白書によると起業家で最も多いのが60歳以上。潤沢とはいかないまでも年金と退職金があるおかげでたちまち生活に困窮することもない。「規模を大きくしようとせず、自分一人でやれることをする」自営業を大江氏は勧めている。


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大江英樹

経済コラムニスト

専門分野はシニア層のライフプランニング、資産運用および確定拠出年金、行動経済学など。大手証券会社で定年まで勤務した後に独立。著書多数。

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(エディター/ライター 東 雄介)

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