ユニバンスの「EV向け駆動装置小型化」、株価材料としての価値を考える

2月20日(日)7時37分 財経新聞

 その背景(材料)が頭では分かっていても、投資対象の俎上に載せるかどうか躊躇してしまう企業(銘柄)も少なくない。駆動系に強みを持つ自動車部品のユニバンス(東証2部)など、その典型的な一例と言えよう。昨年の初値233円が、大納会の終り値で1092円。約4.7倍の値上がり率となった。本稿作成中の時価も、1000円トビ台。

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 前3月期は「17.8%の減収、6億6100万円の営業損失、1円減配2円配」。今期は「立ち直り傾向」を打ち出した、「3.8%の増収(480億円)、営業損益20億円の黒字転換、4円増配6円配」計画で立ち上がった。が、第1四半期開示と同時に売上高は据え置くも、営業利益を30億円に上方修正した。ちなみに中間期の実績値は修正後通期予想に対し、売上高51%/営業利益65%。何故かは、中間期決算の資料に容易に読み取れる。

『ユニット事業』—四輪系・農機系駆動(モーター、インバータ・ギア)ユニットを中心に、北米市場が大幅に回復。売上高前年同期比76%増(160億9300万円)。営業利益は14億7200万円(18億1900万円の損失)。

『部品事業』—北米市場軸に大幅増収効果で、営業利益4億3300万円(5億8000万円損失)。

 注目は、世界の自動車大手のEV強化戦略。外資系証券のアナリストは「株価動向には今後も前向きな姿勢」とした上で、「EV向け駆動装置の小型化=eアクスル⇔製造期間の縮小化に一段の成長期待が高まっているからだ」と言及した。

 株価動向に再度、詳細に目を転じると・・・。早々の営業利益(過去最高益への)上方修正を契機に、その後約1カ月間で株価は658円まで年初の3倍強に跳ね上がった。当然、利益確定売りが入る。12月初旬の465円まで整理が進み、半ばから再度急上昇。

 今年に入り1月5日に1152円まで買いなおされ、目下は小幅調整場面。信用取引の買い残は売り残の524倍。時価予想PER9.35倍水準を見ると割高感もなく、投資家の強気姿勢も頷ける。先の外資系証券のアナリストは営業トークとはいえ「大相場の片鱗を感じる」とまで言う。

 確認したい点が少なくないことも事実。売上増が「利益増」を牽引する構造が、どこまで続くのか。要は売上高の推移。上方修正でも売上高は期初想定を据え置いている。第3四半期以降の売上動向を見定めたい。また独立系ではあるが販売の4割が日産向けという現実。つまり日産のEV化のスピードは見定めていく必要がある。

 ユニバンスにすれば迷惑な話かもしれないが、とりあえずは「押し目拾い」対応が賢明に思える。

財経新聞

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