カナック企画が展開する鉄道グッズブランド「カナレール」全国的に目にする機会も増えた自転車用ヘルメット市場に新幹線のデザインで参入して10年。ロングセラーで売れ続ける製品開発の裏側とこれからの展望は?
2025年2月21日(金)14時44分 PR TIMES STORY
株式会社カナック企画
1981年にカーステレオの取付キットを設計・開発する会社として設立、その後2014年に新事業として鉄道グッズの企画・開発を開始、こだわりを持って様々な鉄道グッズを世に送り出してきました。
中でも新幹線の絵柄の自転車用ヘルメットは、これをお読みの方々もどこかで目にしたことがあると思います。
何故にカーステレオ関連製品の開発会社が鉄道グッズを始めたのか?
何の脈絡もないように思えるのですが、そこには深い理由があります。
早い乗り物への強いあこがれ
子供たちはいつでも速いもの・強いもの・カッコいいものへ憧れ、羨望のまなざしを向けます。自動車はもちろんですが世界に名だたる「新幹線」はその最たるものです。
子供たちの憧れるものが身近に、いつでも身に付けられる環境を作ることで、交通事故の危険性からヘルメットを被ってほしいお母さんと、それが煩わしくてカッコ悪いと思い込んでいる子供の利害が一致するはずという思いから開発を決断したのです。
それまでの自転車ヘルメットを取り巻く環境
2008年に改正された道路交通法では、「児童又は幼児を保護する責任のあるものは、児童又は幼児を自転車に乗車させる時や、自転車に同乗させるときは、乗車用ヘルメットを着用させるよう努めなければならない」とされてはいましたが、あくまでも努力義務であり罰則もなく自転車ヘルメットはなかなか普及しませんでした。
そんな中、2013〜2015年頃から自治体の条例でヘルメット着用が義務化されたり園則・校則で通学時の着用が義務化されたりと、話題になることが増えてきました。
ところが、子供たちはヘルメットの着用をしたがりません。そこから前述した企画・開発が動き出しました。
結果は非常に好評で自転車流通の問屋様にご協力いただきながら全国各地で販売されるようになり、新幹線だけでなく「はたらく車」のラインナップも増え、今では割とどこの地域でもみられる子供用自転車ヘルメットの定番となりました。
新商品の開発
2024年10月には再び道路交通法が改正され、自転車のヘルメットが全年齢努力義務になったことと、これまでの製品サイズは、頭囲50〜56cmで3歳〜6歳を対象としていたが、お客様の声として「1歳くらいから使いたい」という声が多く寄せられていたという事もあり、より低年齢からお使いいただけるSサイズをラインナップに追加することにしました。
新商品のSサイズヘルメットは最小で48cm
これは1歳半〜2歳児の平均頭囲と同じです。
1歳半〜2歳児と言えばまだ自分で自転車に乗ることができず、お父さん、お母さんの自転車に乗せてもらうのが普通です。自我が芽生え始めたとはいえ、購入の決定権はやはりお母さんが持っていると想定し、単なる既存品のサイズダウンではなく、お母さんの目を引くデザイン・シルエットで、一緒に載っているお母さんも楽しめるよう可愛らしく見えるようすべてを見直しました。
車両イラストは、今までは「カッコいい」写実的な車両イラストで男の子に受けるようにしていたものを、女性にも受け入れてもらえるように、ディフォルメした可愛らしいイラストに変更、それに合わせて外形シルエットも全体的に丸みを帯びた形状に変更しました。
こだわったのは車両のディフォルメイメージ
ディフォルメをデザイナーに依頼するも、出来上がったデザイン画はどうしても既存デザインのイメージを引きずった、ほぼ実車のような図柄となり、ディフォルメ感が足りませんでした。
デザイナーと何度も打合せしている中、ディフォルメパターンの方向性を決めるため複数の案を出したり、「より親しみを持てるように」と顔を付けてみるなどの試行錯誤を何度も繰り返し、その都度JR様に監修していただき、細かい箇所の修正の末にようやく新幹線ぽさを残しつつも、丸みを強調した新幹線イラストが完成。
デザイナーとの最初の打合せから、JR様に最終許諾をいただくまで約2か月かけて、ようやく可愛らしいデザインが完成しました。
ヘルメットの外形はイメージデザインを元に3D図面作成〜金型作成〜金型調整と進行し、製品と同等の素材で試作を作成。
ここで注意したのはヘルメット着用時の内部のムレ。
内側に溝を設けることで、なるべくムレないように走行風が前方から後方へ抜けやすくなるように調整。
製品安全協会(SGマークの取得)
この新商品も、製品の安全と信頼性を示す”SGマーク”取得を目指し、自転車用ヘルメットの安全基準に準拠した設計を行っていたため、問題なく衝撃試験もクリア。
ヘルメット内側のパッドや顎紐など、お子様の肌に直接触れる部分の成分検査についても事前に工場から使用素材の安全データシートを取り寄せていたこともあり合格。
これらの検査を受けている間に、台紙パッケージのデザインを作成、容器包装リサイクル法やSGマーク関連、その他安全にかかわる注意表記などを抜け漏れのないように細心の注意を払って仕上げました。
こだわりは後付けできるオプションにも
強い日差しを遮るためのバイザーや日没後や夜間、視界の悪い時にも注意を引く後方安全のためLEDユニットなども準備。
これらオプションは自社ECサイト(http://www.kanarail.com/product_cat/helmet/)でのみの販売ですが2025年1月30日より発売を開始いたしました。
今後は今回のSサイズヘルメットの反響を見つつ、既存ラインナップのリニューアルも検討していきます。
次世代を担う子供たちが事故に巻き込まれず、元気に安全に育ってくれることを願って私たちは製品を作り続けていきます。
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