15人の社員を2200人に。スタートアップを渡り歩く人事部長、エリカさんの子育てハック

3月9日(土)16時0分 lifehacker

敏腕クリエイターやビジネスパーソンに学ぶ子育て術「HOW I PARENT」シリーズ。今回は、不動産会社Opendoorの人事部長を務めるエリカ・ガロス・アリオト(Erica Galos Alioto)さんの子育てハックです。

──エリカ・ガロス・アリオトさんって何をしている人?エリカ・ガロス・アリオトさんは、弁護士から転身してローカルビジネスレビューサイトのYelpに入社しました。

当時のYelpはまだ社員15人程度のスタートアップでしたが、エリカさんの尽力により、同社の営業チームは約10年で2200人以上にまで成長しました。

現在は、不動産のスタートアップであるOpendoorで、人事部長として人材開発に携わっています。そんなエリカさんの子育て術を聞いてみました。

氏名:エリカ・ガロス・アリオト

居住地:カリフォルニア州ロサンゼルス

職業:Opendoorの人事部長

家族構成:夫のジョゼフ、息子のドミニク(10歳)、娘のアテナ(7歳)、トカゲのエルビス(ペットです)

──最初に、家族とキャリアについて。ここまでの人生は概ね計画通り?それとも予想外のことが多かった?おもしろい質問ですね。

20年前の私が「20年後はどうなっていると思いますか?」と聞かれたら、現状とはまったく違うことを答えていたでしょう。人生はあまり先まで計画を立てても仕方がないのだとわかってきました。そんなことをしたら、人生の選択肢を狭めてしまいかねないからです。

子どものころから、ロースクールに行って弁護士になるつもりだったので、実際にそうしてみたのですが、自分はそういう仕事が好きでないことがわかりました。憧れのロースクールに入り、憧れの弁護士事務所に就職してみると、自分が望んでいたこととはまるで違うことに気づいたのです。

幸い、ロースクールで良い男性に出会い、結婚しました。以来、夫は私の最高のアドバイザーです。当時の仕事を辞めて、もっと自分に合う仕事を見つけるようにと勧めてくれました。

それで、私は弁護士事務所を辞めて、スタートアップに入社することにしました。そのスタートアップのミッションに惚れこんだのです。それがYelpでした。当時は社員15名以下の小さな会社で、私が自分でコンタクトして入社したいと申し出ました。

そのときは営業担当を募集していると言われたので、私は(前職の給料より90%安い給料で)営業担当になり、会社の成功に全力を傾けました。

子どもたちが学校に入る年齢になって、親戚の近くにいた方が良いことから、我が家はサンフランシスコに戻りました。私は、2200人以上にまで大きくなっていたYelpのローカル・セールス・チームを統括しました。

Yelpに11年勤務した後、新しいことに挑戦したくなり(休みも欲しくなり)、少し仕事をしない期間を設けて子どもたちと一緒に過ごしたり、以前より書きたかった本を書き始めました。スタートアップ企業への助言も始めてみて、自分がどんなに創業間もない会社で働きたいと思っているかわかりました。

その後まもなく、OpendoorのCEOから連絡をもらい、人事部長をやってみないかと誘われました。既にその道は考えていたところで、「行動力のあるすべての人のエンパワーメント」というその会社のミッションも、その会社のチームも気に入ったので、入社して、今1年ちょっと経ったところです。

人事部長として、採用、人事、人材教育、人材開発、人事ビジネスパートナーや職場環境の監督などを担当しています。私が入社してから、400名だった社員を1300名まで増やしました。

家庭に関しては、望み通りになっています。多忙なキャリアを歩む人間との結婚につきものの犠牲と責任を理解してくれる素晴らしい男性と結婚したのですから。

夫は良きパートナーであり、私の最高のチアリ—ダーです。可愛い2人の子どもにも恵まれ、いつも笑いが絶えません。本当に好運だと思っています。

──子育てをするようになってから仕事のやり方は変わった?もちろん変わりました。はるかに効率的になりました。

他人との無駄話はほとんどしなくなりました。その分子どもたちと過ごす時間を増やしたいからです。子どもたちも今や、私が十分な時間を子どもたちと一緒に過ごすべきだと考える年齢になりました。

夕食のとき家にいないと冷たくされますし、仕事の出張は3週間に1度だけというルールを設定されました。

──今のリラックス方法は?ワークアウトが好きです。ランニングやパワーウォークをしたり、ヨガやウエイトリフティングをします。それから、Pelotonを手に入れたので、いつでもワークアウトが簡単にできるようになりました。

マインドフルネスと瞑想も大事にしているので、時間を見つけては1日の始めに瞑想しています。友人たちと過ごしたり、子どもたちとアウトドアで過ごす時間も捻出しています。何よりのストレス解消になります。

──家族の儀式はありますか?我が家の儀式の1つは、夕食のとき、その日にあった最高の出来事や誰かを助けた話を報告し合うことです。

あと、家族全員で1つのベッドに川の字になって寝ることでしょうか(でも、最近子どもたちが大きくなってきて、夜中に蹴飛ばされると大変になってきました。ですから以前ほどの頻度ではできなくなっています)。

とても元気な家族なので、家ではみんなでたくさん歌ったり、踊ったり、楽器を弾いたりしています。

──親として一番誇らしく思う瞬間はどんなとき?我が家では感謝の気持ちを大切にしています。

また、子どもたちには物事を見通す力を持って欲しいと思っていますが、ベイエリアに住んでいると、これはなかなか難しいことかもしれません。

昨年の息子の誕生日の話をしましょう。息子は、電動スケートボードやスクーターなどいろいろな物を欲しがりました。誕生日の朝、息子には、本や地図といったささやかなプレゼントをあげましたが、息子が欲しがっていた大きいものはあげませんでした。

それでも、息子はもらったものすべてに感謝して、文句を言いませんでした。夕方、息子にまた別のプレゼントをしました。息子が欲しがっていたスクーターです。

息子は大喜びしましたが、「まさかもらえるとは思っていなかった。朝もらったもので十分だったのに」と言いました。感謝の心を持つという教育が花開いたと実感して感激した瞬間でした。

──一番情けないと思う瞬間はどんなとき?たくさんありますが、あえて言うなら、私は朝のストレスにめっぽう弱いタチです。会議に遅れないように家を出たいのに、子どもたちがもたもたしていて、学校まで車で送ってから仕事に行くことになると、私は別人になります。

ストレス管理の悪い見本を子どもたちに見せていることになりますね。ですから、自分の振る舞いを詫びて、今後はもっとうまくやるようにすると説明するようにしています。

──子どもたちにはあなたのどんなところを見習って欲しい?自分の好きなことをして、自分の時間を優先することを学んで欲しいと思います。私は子どもの学校の成績もどんな大学に入るかも気にしません。自分の仕事に情熱を感じて、楽しんで欲しいと思っています。

──今までもらった子育てに関するアドバイスで心に残っているものはありますか?子育てに関するアドバイスはたくさんもらいましたが、中でも心に残っているものは、物事の考え方に関するものです。フルタイムで働く親になると、我が子に他の子どもたちと同じような体験をさせてやれない気分になることがあります。

また、現状のキャッチアップもできていない気分になることも。うちの子どもたちのランチは必ずしも特別なものではなく、ベーカリーで買ったものを持たせることもあります。

でも、どんな親も程度の差こそあれ、間違いを犯すもので、それでも良い親でいられるのですから、そのことに気持ちを集中させるべきです。そう考えると、娘をパジャマデイの1日前にパジャマ姿で学校に連れていってしまった自分にも、優しくなれます。

── 「これがないと生きられない」というガジェット・アプリ・チャート・ツールは? 精神衛生のために瞑想するときはCalmとHeadspaceを使っています。

スーパーに買い物に行く暇が無いときは、Instacartで食料品を配達してもらい、料理をする時間がないときは(したくないときは)、DoorDashを使ってデリバリーしてもらいます。

新しい外国語の学習にはDuolingoを使っています。あと、サンフランシスコに住んでいるので、テクノロジーに囲まれて暮らしていて、子どもの学校の親御さんの1人がZoomXというアプリを開発しました。

これは、子どもの学校のお迎えや車の相乗り、放課後のプログラムのコーディネーションをするアプリです。

── ペースの早いキャリアと子育てのバランスのとり方は? 子育てしていると、フルタイムで働き続けるのは無理だと思う瞬間はたくさんあります。娘が4カ月ぐらいの頃、託児所が閉まってしまい、娘をベビーカーに乗せて職場に連れて行ったことがあります。会議の間中、娘が泣かないように抱いてあやしながらあたりを歩き回っていました。

Opendoorでは人事部長をしているので、働く親御さんたちの仕事と子育ての両立を助けたいと思っています。それで、子どもも参加するイベントを開催していますし、社員は必要なときは子どもを仕事に連れてきていいことになっています。

昨年、アリゾナ州では教員のストライキのせいで、サンフランシスコでは山火事による大気汚染のせいで、思いがけず学校が閉まって、たくさんの社員が影響を受けました。

どちらの場合も、我が社は社員の子連れ出勤を奨励し、映画を見せたり、絵や工作をする場所を設けたり、ピザを注文したりしました。

また、託児所がなくて子どもを職場に連れてくる人たちもいます。どのような場合でも、子どもたちは大歓迎です。予定外のことが起こると、子育て中の親はとにかく大変ですから。

──子育てとキャリアを両立させている親御さんたちに伝えたい一言子育てとキャリアの両立は山あり谷ありです。とても続けられないと思うときもありますが、何とかなります。私の母はシングルマザーで、3人の子どもを育てながら3つも仕事を持っていました。

しかも託児所もありませんでした。そんな母ですら何とか乗り切ったのですから、私なんか何も文句は言えません。

あと、自分にとって重要なことを優先し、それを周囲に伝えていくことも大切です。仕事にコミットしていないと思われたくなくて、境界線を引くのをためらうことも多いでしょう。

でも、働く親としては、自分にとって重要なことを周囲に伝えて、それをするための時間をブロックすることで、持続可能だと感じられるようになります。

ところで、すべてはどういう職場で働いているかによりますね。ここで話したような柔軟性に欠けていて、別の道を考えられない人たちもいます。

そういう環境で働いている場合は、毎日たとえ5分か10分でもいいので、自分のための時間を作り、深呼吸して目の前の瞬間を大事にしましょう。

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Image:Courtesy of Opendoor/Lifehacker US

Source: Duolingo, ZoomX, Instacart, Door Dash, HeadSpace, Calm, Peloton, Opendoor

Meghan Moravcik Walbert – Lifehacker US[原文]

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