アマゾン、ネット広告市場で2強からシェアを奪う

3月26日(火)12時0分 JBpress

パリ市内で撮影された、タブレット端末パネルに表示されているグーグル、アマゾン、フェイスブック、アップルのアプリ(2018年4月19日撮影、資料写真)。 (c)AFP PHOTO / Lionel BONAVENTURE〔AFPBB News〕

 「米国でインターネット広告市場を支配している米グーグルと米フェイスブック(FB)は、すでに巨人であるがゆえに、かつてのような高い成長率を維持することが困難。しかし、両社のシェアは依然高水準で推移しており、今後すぐさま大きく低下するようなことはない」

 こうしたレポートを、米国の市場調査会社eマーケターがまとめた。


ネット広告の2強は健在

 eマーケターは先のレポートで、昨年(2018年)のグーグルとフェイスブックの米国におけるシェアが、合計で57.7%となり、前年から1.5ポイント低下すると報告していた。

 (参考・関連記事)「アマゾンはネット広告の巨人になり得るか」

 ところが、その後のデータをまとめた結果、昨年の両社合計シェアは60.1%となり、前年から拡大した。グーグルはシェアの低下が予測よりも小幅にとどまり、フェイスブックは、伸びが予測を上回った、というのがその理由だ。

 ネット広告市場では、両社の勢力が巨大であることから、米政府が監視の目を光らせている。また昨今は、大量の個人データが流出した問題などもあり、利用者離れが懸念されている。しかし、eマーケターによると、広告主は依然、2社の巨大プラットフォームに魅力を感じており、効果的な広告媒体である両社を支持している。


米ネット広告、3社で7割のシェアへ

 ただ、2強のシェアは今年、59.3%となり、初めて低下に転じると、同eマーケター社は見ている。

 その要因は、米アマゾン・ドットコムの台頭だ。

 eマーケターによると、アマゾンの広告収入は今年、前年比で50%以上増え、シェアは昨年の6.8%から8.8%に拡大する見通し。

 アマゾンの広告収入は、グーグルとフェイスブックに次いで多いが、2社との差は依然大きい。しかし、その広告事業は、今後、2社と4位以降のシェアを奪いながら、拡大していくという。これに伴い、米国のネット広告市場は、さらに集約が進むという。eマーケターは、2021年にもグーグル、フェイスブック、アマゾンの合計シェアが、ほぼ7割に達すると見ている。


ショッピングアプリ内で動画広告を展開へ

 一方、アマゾンは、モバイル向けショッピングアプリ内で、動画広告を始める計画だと、米ブルームバーグが伝えている。

 テレビCMのような動画広告を、ショッピングアプリの検索結果画面に表示するというもので、同社は過去数カ月、米アップルの「iPhone」向けアプリで実験を行っている。

 同様の動画広告は、グーグルのモバイルOS「Android」向けアプリでも年内に始まる見通しだと、事情に詳しい関係者は話している。アマゾンは、動画広告が利用者の購買行動を妨げることにならないかといったとを確認しながら、徐々に本格展開させていくのだという。

 米国eコマース市場におけるアマゾンの売上高シェアは、ほぼ5割に達する。また、ショッピングアプリ内の動画広告は、フェイスブックのニュースフィード内動画や、ユーチューブ動画内のCMと異なり、購買につながりやすく、広告主にとっては効率的な媒体。今後、アマゾンのネット広告事業には、さらなる収益拡大の機会がもたらされ、グーグルとフェイスブックへの脅威になるだろうと、ブルームバーグは伝えている。

筆者:小久保 重信

JBpress

「アマゾン」をもっと詳しく

「アマゾン」のニュース

トピックス

BIGLOBE
トップへ