コロナ経済対策の「収入減世帯への現金給付」に大いに賛同できる理由

3月27日(金)6時0分 ダイヤモンドオンライン

景気対策として、「収入減世帯」への現金給付が検討されています Photo:PIXTA

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新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)の感染拡大に伴い、国内の景気は悪化の一途をたどっている。そこで、景気対策として現金を全国民に配布する案が出ていたが、最終的には新型コロナの影響で「収入が減少した世帯」を対象にするようだ。「国民全員」への給付には危惧を抱いていたものの、この判断には賛同できる。(塚崎公義)


各国政府が大胆な景気対策を相次いで打ち出す


 新型コロナが世界的な広がりを見せ、世界各国で外出禁止をはじめとする措置が採られるなど、世界経済への深刻な影響が懸念される状況となってきた。日米欧ともに中央銀行が一層の金融緩和を実施したが、金融緩和は今回のような景気の急激な落ち込みを防ぐには力不足であろう。


 そこで各国政府は、大胆な財政出動の検討を始めている模様だ。米国では国民に幅広く現金を配布するようであり、日本でも「収入減の世帯」に現金を配布することなどが検討されているようだ。対象者を絞ることが、予算の縮小に繋がるならば言語道断であるが、狭い範囲に集中的に予算を投入しようということならば、大賛成である。財政再建路線に固執することなく、有事への対応として大胆な政策が検討されている点は大いに評価したい。


 筆者も、景気が短期的かつ急激な悪化を見せている以上、景気対策は絶対に必要だと考えている。特に必要なのは倒産の防止、雇用の確保、自営業者の所得保障である。この点については前回の拙稿「コロナ不況への景気対策に『消費税減税』は望ましくない理由」をご参照いただければ幸いである。


国民全員への現金給付ではなく

打撃を受けた企業、従業員への手厚い補償が望ましい


 しかし、「収入減世帯」だけではなく、もともと言われていた「国民全員への現金の給付」という施策には賛同しかねていた。広く浅く現金を配っても、今回のケースでは景気対策としてあまり有効ではない。なぜなら、大多数の人々が「所得が減ったから消費をしない」のではなく、「所得は減っていないが外出できないので消費できない」状況だからである。


 通常の不況期であれば、多くの人々の所得が減ることで人々の消費が落ち込み、景気をさらに悪化させる、といった悪循環が生じるので、それを食い止めるために幅広い現金給付等を行うことにも意味がある。


 しかし今回は、少数の人の所得が大幅に落ち込んでいる一方で、多くの人の所得は特に減っていない。苦しいのは行楽関連や飲食関連の中小企業や、そうした企業にリストラされそうな従業員であり、これらの業界に関連する自営業者などである。そうであれば、そうした人々を集中的にサポートすべきであろう。





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